「数年前までは一晩に一人100万円使うのは珍しくなかった。外国人を接待する時は決まって六本木のストリップバー。日本人にはキャバクラが人気でした。ブロンドの女性と二人きりで入れるストリップバーの個室は、1時間で10万円近く飛ぶ。1本十数万円もするドンペリを水のように飲んだり、意味あるものにはカネをぶち込みます。顧客の多くが〝素人好き〟だと分かると、美人社員を大量に雇って、自前の接待軍団を作る外資系金融まで誕生した。ただし、リーマンショック以降は自粛ムードで、派手な話は聞きません」
冒頭にあるように、給与体系も変わり日本的な社員が増えたというが、実は、上司に媚びを売る〝太鼓持ち社員〟は、外資系にこそ多いのだという。
「外資系では部署のトップ、ボスが人事も含めた全権(生殺与奪権!)を持っています。だから、嫌われたら最後。イジメでも何でもありで自己都合退職に追い込まれることになる。だから、ボスへの〝ごますり合戦〟がすごいんです」
その作戦は人目を気にしない図太さに溢れている。例えば、海外旅行に行けば必ずボスの奥さんへのお土産を持参する。誕生日にもプレゼントを欠かさない。
「ボスがホームパーティを開けば、皆、一目散。大変なことになる(笑)。いい年をした外国人社員たちが気色悪い〝求愛活動〟をマメに行う姿を初めて見た時は、本当に驚きました。でも、あのクビ切り現場を見れば理解できます」
2年前、藤沢氏が目撃したクビ切りシーンは鮮烈だった。その日はボーナスの金額の発表日だったが、ランチに呼び出された3人の同僚社員は、「そのまま自分の席に帰ってこなかった……」。後は、人事部が法的に問題がないように、「転職を前提に自己都合退職するよう説得に入る」という。
が、転職戦線はかつての輝きはなく、ヘッドハンターも激減しているという。
「僕は金融マーケットのトレーダーなので、朝8時に出社して夕方には帰宅できる。それでも、仕事量はかつての2倍に増え、年収は半減した。そろそろ独立しようかなとは思っています。毎年、1500万円ぐらいは貯金に回しています。転職についてはもう、気乗りしませんね」
それでも外資系金融は、東大生らの就職先として人気はNo1。藤沢氏が就活生にこうアドバイスする。
「かつての勢いはなくなりましたが、今でも、外資系金融は国内の一流企業に勤める同年代の2~3倍は稼げる。短期でクビになるとしても、コストパフォーマンス的にはおすすめですよ」
「フライデー」2012年11月16日号より
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