「僕が就いているトレーダー職は、30代でも年収5000万円ぐらいの人はゴロゴロいます。でも、 '08年のリーマンショックを境に、職場の雰囲気はガラッと変わりました。それまでは3000万円くらいのボーナスは一括でポンと払ってくれたのに、今では4分割にして4年かけて受け取る制度に変わってしまった。自己都合で退職すると、残りのボーナスを受け取る権利もなくなることになった。だから、皆、会社にしがみつくようになった。
外資系なのに、なんだか日本の企業より日本的な雰囲気になっちゃった気がします。でも外資系金融には、まだまだ強者、図太い人たちがいます。やはり外資系金融の特徴である成果報酬型の企業カルチャーは、不滅だと思います(笑)」
こう話すのは、外資系金融機関で働く現役のトレーダーで人気ブロガーでもある藤沢数希氏である。藤沢氏は大学を卒業後、米系の研究機関で物理学の博士号を取得。その後、ヘッドハンティングされて外資系金融の世界に入り、複数の企業を渡り歩いた―。それ以外のプロフィールは一切非公開という謎の人物だが、最新刊の『外資系金融の終わり』(ダイヤモンド社)は6万部を超えるベストセラーになっている。同書で藤沢氏は、やりたい放題だった外資系投資銀行の経営破綻危機を、米国の金融当局が公的資金で救済してしまったモラルハザード(倫理の破綻)を激しく批判。また、外資系金融マンたちの派手ばかりではない意外な素顔も紹介している。ここでは、外資系金融マンたちの「知られざる生態」にスポットを当ててみよう。
まず、本誌が訪ねたのは藤沢氏のマンション。自室は1LDKで、都内のビジネス街に聳えるタワーマンションの十数階にあった。「家賃は月ウン十万円」だが、すべて会社の借り上げ。「税金対策です。家賃分は給与には含まれません。その分、所得税がかからない」ワケである。
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