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太陽のサイクルによる活性値計算と独自解釈による実践方法

 

太陽のサイクル、0の遺伝を簡単に解説します。 また0の遺伝を活用した「馬券攻略」を独自解釈で説明します。 なお、「太陽のサイクル、0の遺伝」著作権は中島国治氏にあります(考えの元はフェデリコ・テシオ氏)。
くわしくは書籍「血とコンプレックス」か「サラブレッド0の理論」をご覧下さい。
また「0遺伝と色分け」については、雑誌・競馬最強の法則の連載に書いてあったものです。

 


活性値の計算(太陽のサイクル)
交配年齢の計算(簡易版)と活性値
交配年齢とは種牡馬が種付け、受胎した時点を指します。

○計算方法(満年齢)
遺伝を受けた対象−その父親=A−1=交配年齢(−1は母親の胎内の1年)
注意:正確に計算するには分析馬、種牡馬の誕生日も念頭にいれなくてはいけません。

○交配年齢を以下の表(太陽のサイクル)にあてはめる

太陽のサイクル
活性数値 交配年齢(満年齢) 備 考



0.00〜0.25 0歳、8歳、16歳、24歳 0の遺伝。弊害クリアの影響による闘争本能と資質の強化。形相遺伝、精神遺伝、活力遺伝を抑える。
0.25〜0.50 1歳、9歳、17歳、25歳 準0遺伝。配合によっては0遺伝に近い効果が得られる。形相遺伝、精神遺伝、活力遺伝を抑える。活躍馬多し。
0.50〜0.75 2歳、10歳、18歳、26歳 特になし

0.75〜1.00 3歳、11歳、19歳、27歳 中間レベル




1.00〜1.25 4歳、12歳、20歳、28歳 中間レベル。12歳交配は意外と活躍馬が多い。4歳交配は強い活力遺伝が得られる。
1.25〜1.50 5歳、13歳、21歳、29歳 特になし

1.50〜1.75 6歳、14歳、22歳、30歳 形相遺伝、精神遺伝、活力遺伝が強まる。

1.75〜2.00 7歳、15歳、23歳、31歳 形相遺伝、精神遺伝、活力遺伝(神経エネルギー)が特に強まる。

例(満年齢):
スペシャルウィーク1995−サンデーサイレンス1986=9
=9−1=8=8歳交配=活性値0.00〜0.25=0の遺伝

活性値の影響(独自解釈含む)
0の遺伝(ミニマム遺伝)
 特定の血の活性値を極端に弱め、飽和血統による闘争本能低下クロスによる身体弊害を減少させる。 これがイコール競走能力強化につながる。

マックス遺伝
 特定の血の活性値を強め、形(体形など)に加え強い神経エネルギーを遺伝する。 神経エネルギーは必ずしも強い方が良いとは限らないので注意。 0の遺伝よりも、マックス遺伝の方が走る系統もある。(オペラハウス=テイエムオペラオー)

飽和血統の弊害防止
 飽和に達したNative Dancer(弊害強)、Nasrullah(日本弊害強)、Northern Dancer(弊害弱)の活性値を弱めることにより雑種性を高め闘争本能を向上させる。
 Northern Dancerは自身を強く遺伝するよりも“相手を生かす”特性が高いため弊害弱とした。(参考:飽和で衰退したSt.Simonは”自身を押しつける”と言われるほど強い遺伝力を持っていた。)

クロスによる活性値操作
 特定の血をクロス(インブリード、ラインブリード)させることで、 活性値を変化させ飽和血統による闘争本能低下を防ぐ。 例えば繁殖牝馬内のNorthern Dancerが有数値でも、Northern Dancerが0化されている種牡馬と交配させた場合、 クロス(活性値は乗算する( 0 * X = 0 ))により繁殖牝馬内のNorthern Dancerも0化される。

註釈1「0化」:特定の血の活性値が0.125以下である場合。
註釈2「有数値」:特定の血の活性値が0.126以上である場合。飽和血統ならば弊害対象。

クロスによる0遺伝と色分け
0遺伝、0化(グリーン表記)
通常の0遺伝。8歳、16歳、24歳交配で活性値0.00〜0.25となっている馬(種牡馬)。
例:スペシャルウィーク(父の満8歳交配)
0化した血とのクロスによる0化(オレンジ表記)
0遺伝馬(種牡馬)のクロスにより0化した馬。 クロスの弊害もほとんどない。
たとえば、ネイティヴダンサーの2*3を持っている馬で、 父側のネイティヴダンサーが0化していた場合、 クロスにすることで母側のネイティヴダンサーも0化し、 近親交配による弊害がなくなる。
弱められた血の乗算による0化(イエロー表記)
活性値が0でなくても、0.125以下ならば0の遺伝と同じ効果が得られる。 2代続けて、活性値0.5→0.25(0.25→0.5)、もしくは活性値0.25→0.25であれば 活性値は乗算により0.125以下となるで0の遺伝と同じ効果を得られる。
例:メジロブライトのNorthern Dancer=0
牝馬祖先クロスによる0化(ピンク表記)
種牡馬に含まれた方の牝はクロスの場合、つねに0と同じ。 (牝は月の支配にあり、太陽の支配は受けない)
例えば、Nasrullahのクロスの場合、Nasrullahの母Mumtaz Begumが0化し、 その父Blenheim - Blandford、母Mumtaz Mahalも0化したことになる。
クロスによる0化(ブルー表記)
クロスした血の直父系先祖4代以内にグリーン0、またはオレンジ0がいる場合の0化。
例えば、Northern Dancerのクロスの場合、直父系先祖4代Nearctic - Nearco - Pharos - Phalaris のいずれかが0化していれば、Northern Dancerも0化する。
ただブルー0は、他のグリーン、オレンジ0に比べて0化の効果が薄いという見解もある。 (他の0化クロスと比べ弊害が残りやすい)
私見だが、4代以内で0化の位置が近い世代にあるほど効果は強いようだ。 Nearctic - Nearco - Pharos - Phalarisならば、Nearcoが0化している場合と、 Phalarisが0化している場合ではNorthern Dancerクロスの0化効果が異なる。
ちなみにSt.Simonのように0遺伝馬であった場合、クロスすると直父系先祖1代(父)が0化しているという ことで、ブルー0の効果は強い。
例:エルコンドルパサーやフサイチコンコルドのNorthern Dancerクロス。
※基本的に血をクロスさせるとそのほとんどがブルー0になる。

以上、くわしくは下記の書籍、記事を参考のこと。

参考: 中島国治著
「血とコンプレックス」KKベストセラーズ
サラブレッド0の理論(血とコンプレックスの改訂版)」KKベストセラーズ
雑誌「競馬最強の法則」中島国治著B&B理論

太陽のサイクルの実践 〜 実績馬と0の遺伝
メジロライアンの成功 〜 イエロー0(乗算0遺伝)
 ノーザンテーストの後継種牡馬は闘争心・活力が衰退し、G1で通用しにくくなっている。 その現状で、Northern Dancerが0化されているメジロライアンは初年度から メジロブライト(天皇賞・春)、メジロドーベル(オークス他)という名馬を輩出した。 メジロライアンはアンバーシャダイの満9歳交配(活性値0.25〜)、 アンバーシャダイはノーザンテーストの満5歳交配(活性値1.25〜)、 ノーザンテーストはNorthern Dancerの満9歳交配(活性値0.25〜)。 メジロライアンから見てアンバーシャダイの活性値は0.25。 ノーザンテーストの活性値は0.25*1.25=0.3125。 Northern Dancerの活性値は0.25*1.25*0.25=0.078..。 0.125以下が0化されていると判断されるのでメジロライアンのNorthern Dancer活性値は「0」ということになる。
Native Dancer系とMr.Prospector系は何が違うのか?
 Mr.ProspectorはNative Dancerの直仔です。このサイトに限ってのことかも知れませんが、 Native Dancer系の表記は主にMr.Prospector系以外のAlydarやエタン系を指し、 Mr.Prospector系とハッキリ区別して考えています。
 なぜNative Dancer系とMr.Prospector系を別ものとして考えるのか? 答えは0遺伝であるかそうでないか。Native Dancer系のAlydarはアメリカにおけるメジャー血統で、 日本におけるノーザンテースト系のように、血が氾濫しており、飽和血統に分類されます。 Northern Dancerと違って自身の遺伝力が強いため、血の氾濫における弊害・・・闘争心の低下、活力の低下を招きやすく、 最近はアメリカを問わず日本でもそうですが、Alydarの血統を父・母父に持つ馬はトップクラスで活躍できなくなっています。
 Mr.Prospector系が活躍できるのは、このNative Dancerの血が0遺伝で浄化されているためです。 Alydarやエタン系は優性遺伝でNative Dancerの血を残し、血が氾濫の犠牲者になっています。
 日本でもそのうち、サンデーサイレンスの0遺伝を受けた系統のみ生き残る世の中が、来るかも知れません。
0遺伝は予想で使えるか?
 昔はよく狙っていましたが、最近はあまり。基本的に勝ち上がればどの馬も素質的には同じわけで、実績やローテーション、 その時の馬場状態や枠順、騎手で決まる要素が多いわけです。0遺伝が決め手になるのは、混戦時のG1〜G3ですかね。 あと中島理論では、逆の視点から、ネアルコ系で固められている馬をG1で消すという消去法的な買い方もできます。
0遺伝はPOGで使えるか?
 まず書いておくとマイネルレコルトは0遺伝馬です。毎年一応0遺伝世代はチェックしていますが、 全てが走る訳ではなく、かと言って全く期待外れなわけでもない。マイナー血統が「なぜか?」走る場合、大抵0遺伝だったりします。 マイナー血統を狙う場合、0遺伝とその次の世代、加えてMAX遺伝の世代の3世代を狙ってみると面白いかも知れません。 POGで薦めたいのは、サンデーサイレンス(とその後継を除き)、上記の3世代+初年度と2年度目の産駒の5世代です。

 

 

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