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できごと
橋下市長また“変心” 前任の大阪府咲洲庁舎の歩道橋、予算執行せず
だが、東日本大震災で咲洲庁舎は大きな被害を出し、安全性の問題が浮上。府が国の中央防災会議の知見を待って咲洲庁舎活用を判断すると決めると、市長に就任した橋下前知事は今年1月、職員らに宛てたメールで「ある程度の部局移転を前提にしないと、今の状態ではごく少数職員のための歩道橋になる」と、庁舎の全面活用が前提との考えを表明。2月には「咲洲庁舎の安全性と全面的な活用に向けた方向性が示されること」が条件との文書を松井一郎知事に提示した。
府側には「寝耳に水」の橋下市長の“変心”だったが、市はこの文書を理由に、7月補正予算に計上した歩道橋整備費の執行は「庁舎全面活用が条件」と重ねて主張。府が8月に再度、整備見通しについて文書で回答を求めると、同様の主張を繰り返した。
だが、中央防災会議の知見の公表は年明けにずれ込むとの見通し。府によると、咲洲庁舎をめぐる方針決定は年度内は困難になる。市が計上した予算は未執行で、市は年度内に府が方針を決めなければ「不用額」として処理し、次年度に繰り越さない方針だ。
府は「市の約束に、もともと前提条件はなかった。歩道橋整備はまちづくりの一環で、庁舎が移転しなくてもまちづくりの観点から歩道橋は必要だ」と、今後も早期整備を求める方針。
一方、市側は平松前市長が歩道橋整備を約束した際に「府が咲洲庁舎に移転する24年にやることとして、歩道橋の整備がある」と発言したことから、「もともと前提条件はあった」としており、歩道橋をめぐる対立は今後も続きそうだ。
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