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オバマ再選と「二つのアメリカ」 ニュース記事に関連したブログ

2012/11/07 22:13

 

 アメリカ大統領選でのオバマ大統領の再選勝利についてこんな記事を書きました。

 

 産経新聞の紙面では「米国の分断は続く」という見出しになっています。

 

 

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〔ワシントン=古森義久

 「二つのアメリカ」の戦いがひとまず終わった。国家のあり方、政府と国民との関係、経済での官と民の区分、倫理や信仰、そして対外姿勢まで米国の近年の歴史でも2012年の大統領選ほど対照的な思考や価値観の違いが交錯した対決は稀だった。オバマ大統領に託された再信任の重みは明白だが、二期目の統治は国政のさらに険しい分裂をも思わせる。

 

 前回の大統領選では「団結するアメリカ」や「超党派」の主張を前面に出して圧勝したオバマ氏は実際の施策ではリベラルの「大きな政府」を推進した。景気刺激策への巨額の公費の投入、そしてオバマケアと呼ばれる画期的な医療保険改革がその象徴だった。その結果、財政赤字半減の公約は吹き飛び、オバマケアは共和党だけでなく国民多数派から反発され、凍結に近い状態となった。

 

 オバマ大統領はさらに少数民族や弱者、貧者の福祉を優先させる、富の再分配の効用を唱えた。市場経済の放任部分を官の力で抑える方途をも進めた。社会主義カラーさえにじむこの種の政策はその恩恵を直接に受ける層や民主党リベラル派からは歓迎されたが、保守志向の側からは「アメリカらしさの否定」として猛反発された。就任当初には68%だった支持率が今回の選挙戦では40%台に終始したことがその経緯を物語る。

 

 共和党のロムニー候補はオバマ政権のこのリベラル施策に焦点をしぼり、戦いを挑んだ。「奪われた米国を取り戻す」というまでの過激な標語を打ち出した。民間経済での活躍や州知事としての実績に加え、自己の理念を明快に語る才能は多数の有権者にアピールし、現職大統領へのチャレンジではきわめて善戦したといえよう。

 

だがオバマ陣営はロムニー候補が唱える自由競争重視の保守主義の弱肉強食とみえる側面を標的にして反撃した。富裕層への攻撃も強めた。その一方、オバマ大統領が本来、信奉するとみられる政府の力で国民を世話するリベラリズムを正面から語ることは少なく、むしろ中道の路線を示唆し続けた。任期中に最大の精力を注いだオバマケアを選挙キャンペーンでほとんど論題にしなかったのが象徴的だった。

 

オバマ氏のこの柔軟姿勢が共和党側からの「米国社会を変容させてしまう過激なリベラル指導者」という批判を薄めた。その結果、無党派や中間の層の離反をかなり食い止めたといえる。同氏を政策的に中道や穏健だとみなした有権者も明らかに少なくなかった。

 

再選の要因としてはもちろんオバマ氏の政治リーダーとしての天性の資質も大きい。とくに社会の主舞台からはずれがちな層には救世主のような魅力を発揮する。民主主義政治では決して軽視できない要素である。民主党の固定の選挙組織の強力さも顕著だった。

 

しかしオバマ大統領が二期目では本来のリベラル路線をより大胆に進むことは確実だろう。政府こそが国民を救い、導く責務を持つという哲学がいつも背景に浮かぶ路線である。だが米国民の多数派は無党派層も含めて、まだまだ民間の活力や個人の自助努力を優先させる保守志向なのだ。オバマケアへの反対が67%などという世論調査結果が出るのはそのためである。

 

共和党側はそんな背景を踏まえ、オバマ大統領への対決姿勢をますます鋭くするだろう。だから「二つのアメリカ」の戦いはなお激しく続くのだといえよう。(ワシントン駐在編集特別委員)

 

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2012/11/08 02:08

Commented by hhonda さん

ごくろうさんでした。残念で腰が抜けた感じです.


1.リベラルの「大きな政府」を推進した。景気刺激策への巨額の公費の投入、そしてオバマケアと呼ばれる画期的な医療保険改革がその象徴だった。その結果、財政赤字半減の公約は吹き飛び、オバマケアは共和党だけでなく国民多数派から反発され、凍結に近い状態となった。
ソラーエナジー等への公的資金投資はことごとく失敗した.GMへの投資は成功したのは,政府がアメリカ製の車を公的機関が1ッせいに購入したし其れまでトップだったトヨタを良い加減の出鱈目でこっぴどく叩きしこたまお金をせしめ再起不能と成る程痛めつけた事もある.何にも欠陥がない車をおとしめて,国民よ訴えろと民主党がやった。

 
2。オバマ大統領はさらに少数民族や弱者、貧者の福祉を優先させる、富の再分配の効用を唱えた。市場経済の放任部分を官の力で抑える方途をも進めた。
ーーーーーーーー
民主党員は殆どが自力で富みを成した人はいない。弁護士は深い懐を持った金持ちからお金をせしめ,俳優は資本ゼロでお金を儲け,教授たちは給料で言いたい事を喋りこつこつと夜も寝ずに働いて企業を成功させた人からお金をとりアル中、薬物中毒者、働く意欲のない,モチベーション等全然無い人達の福祉を最優先の課題としている。民主党政権がこれ以上続けば後10年くらいにはGDPの90%が福祉、ソシアルセクリテイ、フッドスタンプ、メデイケア、メデイケイド等の行きヨーロッパの様になる。
 
3。共和党のロムニー候補はオバマ政権のこのリベラル施策に焦点をしぼり、戦いを挑んだ。「奪われた米国を取り戻す」というまでの過激な標語を打ち出した。民間経済での活躍や州知事としての実績に加え、自己の理念を明快に語る才能は多数の有権者にアピールし、現職大統領へのチャレンジではきわめて善戦したといえよう。
ーーーーーーー
全く善戦した.この人が大統領になっていたら,完全にアメリカはこのていたらくから脱出できた。

ロムニーの敗因 はなにか。

 
 

2012/11/08 03:03

Commented by hhonda さん

1。アメリカ大統領選とメディア偏向;
古森さんが指摘している様に,これが最大の原因。リビヤ問題を共和党がやったら,マスコミが喧々囂々ウオーターゲイトどころの騒ぎではない.マスコミはオバマ民主党を完全にかばい,無視した.ブロンコオバマが中学生時代、ハワイでドラグデイラーだったと言うビデオは完全に抹殺された.ロムニーだったら,完全にマスコミにやられた.
2。キャラクター アサシネイション;
金持ちのロムニーは会社を潰し儲けて,沢山の街を廃墟にして労働者を見捨てた.
47%の国民を見捨てる.金持ちの税金を下げて中流階級の税金を上げる.全く酷いものだった.同じ事をサラペイリンにもやってアメリカ中のマスコミがあの素晴らしいサラのキャラクターを抹殺した。サラは純粋で素晴らしい政治家だ。
3。共和党の選挙対策が駄目;
民主党と違って,バラバラで誰もロムニーを助けない。民主党は1ッせいにオバマを弁護する。
40%の共和党員は無投票。この人達に電話して必ず投票させる様にせねばならない.ABSENTEE BALLOTの手助けしてもれなくしつこく電話して必ず投票させる.投票場門番を動員する.オハイオ、ペンシルバニア、ウイスコンシン、ミシガン,コロラド等の対策を練る.
4。デベイトのモデレーターを保守系二人、リベラル系二人を絶対に要求する.
リベラル4人では絶対に不利で共和党が黙っているのはおかしい。バッカぢゃなかろか。
共和党が勝つのは程とうい。

 
 

2012/11/08 04:28

Commented by 古森義久 さん

hhonda さん

お疲れさまでした。

オバマ勝利の原因についてラッシュ・リムボウの開口一番。

「サンタクローズを打ち負かすわけにはいきません」

つまり多くの米国民にとってオバマはただのプレゼントをくれるサンタクローズなのだろう、というわけです。

 
 

2012/11/08 05:03

Commented by thinking さん

横レスポンス、で失礼します、
To 古森義久さん
> hhonda さん
>「サンタクローズを打ち負かすわけにはいきません」
>
>つまり多くの米国民にとってオバマはただのプレゼントをくれるサンタクローズなのだろう、というわけです。

 日本の民主党が政権を取ったのは、
國民が民主党に「プレゼント」を期待したのだと思う、
ところが、是が「ビックリ仰天」物で、プレゼントの「マニフェスト」が『嘘』、ときた。
 日本国民は民主党のウソに気づいたのだ、
日本民主党は注意した方が良い、よ。

 
 

2012/11/08 05:28

Commented by thinking さん

>二期目の統治は国政のさらに険しい分裂をも思わせる。

 これは日本が先行している、
今、日本民主党は「険しい分裂」をしていると思う。

>政府こそが国民を救い、導く責務を持つという哲学がいつも背景に浮かぶ路線である。

 これは「良い哲学」だと思う、かっての自民党が、これであったと思う、
そして、かっての自民党はそれを成功させたと思う。

>だが米国民の多数派は無党派層も含めて、まだまだ民間の活力や個人の自助努力を優先させる保守志向なのだ。

 なるほど、「民間の活力や個人の自助努力」が、『保守』という事、か。

 
 

2012/11/08 05:49

Commented by yohkan さん

古森さん こんにちわ

ロムニー勝利によるアメリカ再興に期待していただけに、残念な結果となりました。2年前の中間選挙で盛り上がった保守回帰の気運が、その後急速に萎んだことが悔やまれます。

二期目のオバマ大統領は「過激なリベラル指導者」としての本性を表し、社会主義的な政策を強引に進めるでしょう。そうなれば、アメリカの伝統である「独立自尊の精神」が見直される時期が必ずやってきます。振り子がそっちに戻るのに、あと4年もかかるかと思うと、ちょっと長いですね。

 
 

2012/11/08 07:43

Commented by sam1970 さん

日米共にねじれ現象解消大変だ。

 
 

2012/11/08 07:49

Commented by abusan123 さん

勝敗だけで政治を語れないabusanですが(^◇^;)

ロムニー氏の敗因は貧困層を敵に回した感がどうしても
拭いきれなかった点とマスコミ応援団の所為ですな。
47%失言が最後まで響いた事も敗因かと。

皆様が指摘されてる様に社会主義政策色を更に強める事
も予想されますね。で、中共政府は胸をなで下ろすと。

結果的に米国は「強いアメリカ」より「福祉」を選んだ
様ですな。

 
 

2012/11/08 08:52

Commented by futhark さん

古森さん こんにちわ。

オバマ完勝でしたね。共和党支持層が縮小しているのでしょうか。都市部や北東部、西部は完全に民主党ですね。人口の多い州で、共和党を支持する州はローンスター・テキサス州ぐらいですかね。
ABCのニューススタジオに座るジョージ・ステファノプロスの自信に溢れた表情を見ると、今回もメディアと民主党の連合は大成功ですね。ジョージ・ステファノプロスはかつてのクリントン政権の選挙参謀で閣僚も経験していますから、ABCの報道は最初から民主党寄りなのは当然ですね。
ジョージ・ステファノプロスは若い頃、同じギリシア系のマイケル・デュカキスの大統領選挙スタッフになり、共和党に敗れた経験を持っていますね。この敗戦経験が彼を育てたのでしょうか。筑紫哲也の大統領選特番にこのステファノプロスのインタビューがあったような記憶があります。落選したデュカキスよりも堂々としていて印象に残った男でした。オバマ本人の力量はあまりなくても、彼を支えるスタッフやマスコミの記者たちの力は大きいですね。

 
 

2012/11/08 09:28

Commented by yuurimorucot さん

お疲れ様でした。

それにしても、残念.....共和党にもっといい候補がいなかったのでしょうか。
あの長い道のりの選挙戦を戦える人はそうそういないのかもしれませんが...。4歳の女の子の「もうオバマもロムニーも....」という映像が如実に表していました、終わってただただホットしている人も多いのでしょうか。

振り返って日本の首相も本当に.....の様、鳩山由紀夫を選んだことになる2009年の総選挙、衆愚とはおそろしいものです。

 
 

2012/11/08 09:55

Commented by 8000hr さん

 アメリカの大統領選挙も、単純に、一人1票で、全米で何人とすればいいものを、電子投票装置の会社のいい加減さとか、投票の集計作業を民間にやらせているとか、変な選挙。
 今朝のTBSラジオ 「日本全国8時です」で指摘してたよね。
 電子投票の数が600人しかいないのに、マイナスになったり、方や
投票数より2桁多い数になったりとか。
 日本の開票作業も、何で、深夜にかけてやらないといけないのか?
 翌朝、昼間やれば、自治体の費用も安くなるのに、深夜勤務手当てを
払ってまでやることか?と思ってしまうが、紙に候補者の名前を書く方式は
そのままにして欲しいね。
 しかし、選挙のたびに、投票所でのただ選挙人名簿と照合するだけのパソコンが毎回新しくなっているのは?だよね。

 
 

2012/11/08 10:10

Commented by 王マイゴッド さん

古森様、おはようございます。

 得票数はほぼ互角のようですが、選挙制度の妙で選挙人の数では結構な差がつきましたね。ブッシュ・ゴアの時には、メディアは、制度のおかげにすぎない、制度がおかしい、と相当な悪態をついていたものですが、こんなところの表現でもメディアの偏よりが感じられます。

 オバマは今回、スイングステートに集中してどぶ板をやり、前回のように一つのアメリカとか理念より、選挙のプロとして勝つことに専念したと日経ネットだかに出ていました。討論会では、一回目は受身で負けたので、二回目からは相手の発言をさえぎってでも相手を否定する、戦略に変えた、とか。まあいわばアメリカの小沢、みたいな政治家だというわけですね。

 あのキレイごとのスピーチも私にはうそ臭くて、私はどうしても好きになれません。

 マケインの時も感じましたが、ロムニーといい共和党側の面々は、なんというか負けっぷりがいいというのか、なんだかやっぱり私には共和党の方が好感を持てますね。

 リベラルが政権をとると当初キレイごと政治をやるがうまくいかなくなり中間選挙で破れ、その後保守的な政策を採らざるを得ず、結果、そこそこ経済がうまくいって再選する、という流れがあると私は思っていますが、今回も同じ感想を持っています。

 対中国にしても当初はのんきな融和政策でしたが、中国の実際を見て、自身驚いたようで、また共和党やらロムニーに攻められ、キレイごとは通用しない相手と気付いたようなので、まあ、絶望はしていません。

 ただプーチンに、再選したら気にせず好きにやれる、とかこっそり語りかけるような腹黒い大統領ですから、油断はなりませんね。注視していきたいと思いますし、共和党は簡単に妥協せずに責め続けてほしいと思いますね。

 
 

2012/11/08 11:18

Commented by 古森義久 さん

王マイゴッド さん

ロムニーさん、確かに負けっぷりがよかったですね。
潔いというのがまさに適切な描写だと思いました。

 
 

2012/11/08 11:23

Commented by 古森義久 さん

futhark さん

デュカキスの選挙戦は私も報道しました。
よく覚えています。

今回の結果についてのご指摘の諸点ももっともです。

ただし激戦州での票差はごくわずかであり、共和党も打ちのめされたという感じはありません。

ワシントンのラジオの保守論客は今朝の番組で、まず最初に旧ソ連の国歌「インターナショナル」を流してました。アメリカも旧ソ連のように共産主義国家にされちゃうぞ、という、おふざけをこめてです。ゆとりがあるのだと感じました。

 
 

2012/11/08 15:10

Commented by koku さん

古森さま

下院選挙では共和党が多数で勝ったそうですね。余裕があるように見えるのはそのせいじゃないでしょうか。アメリカの下院は、議員当たりのい票の格差が2以下らしいですね。こっちのほうがアメリカ人の意見を反映してると思います。

私は政府というものは我々の必要を満たすために金を出す存在であって、金を別の方向にばら撒くための政府ではない。つまり、福祉の部分はつけたりであって、重要視することではないと思ってます。どういうわけか左翼の方々は、政府は税金のバラ撒き機関だと、そういうふうに考えているようですが。

 
 

2012/11/09 00:10

Commented by kenti1971 さん

ロムニー候補の敗北,残念という声が多いですが,
こと日本に限って言うと,オバマ政権が継続することは
案外いいのではと思います。

保守だからいいという訳でもないし,リベラルだからいいという
訳でもないのです。

オバマは,リベラルかもしれませんし,クリーン・エネルギーや
鉄道の拡張計画など???と首をかしげたくなる政策も多いです。
しかし中東に目を奪われがちで,東アジアをおろそかにしてきた
過去の政権と比べて,アジア・太平洋重視を打ち出し,オーストラリアへの海兵隊駐留,TPP推進など,対中国を意識し,アジアへの関与を増やそうとする政策は間違っていません。

オバマが買って残念,アメリカ社会主義連邦合衆国はあてにならないなどと文句を言っていても,現にオバマは大統領に当選したのです。それならば,今後四年間の日米同盟のあるべき姿や,TPPが単なる経済同盟ではなく,アジア太平洋に積極的に関与していこうとするアメリカの意思の表れでありそれに協力していくのは,日本にとって利益のあること。などを冷静に議論し,ではどう協力していくか?という観点が大事では,ないでしょうか。

あまりにも感情的な意見が多すぎます。批判的な意見の持ち主を
左翼扱いして,これを叩くことに快感を覚えている人が多すぎるのに,戦慄を覚えます。一番必要なのは,ミット・ロムニー氏が
言っていたように,「争っている場合ではない。国と国民のため
団結すべきだ。」このことが一番重要だと思います。



 
 

2012/11/09 01:14

Commented by 古森義久 さん

kenti1971 さん

アメリカの政治自体のあり方を論じることと、日本にとってはどうかを論じることと、整理整頓をしたほうがよいという点は確かですね。

 
 

2012/11/09 01:21

Commented by dpal451 さん

 古森様 こんばんは。

 やっと祭りが終わったという感じでしょうか。いつものことながら本当に長い選挙戦でしたね。多くの候補が少しずつ脱落し、最後に残った二人の決戦というのはショーとしてもうまくできています。

 しかし、今までの大統領選挙との比較は私にはできませんが、今回は結構対立が大きかったような気がします。数年前から保守ティーパーティ派のオバマケアなどへの批判と、その後沸き上がったウォール街99%デモという格差反対運動が、共和党、民主党の対立をより先鋭化させたような気もします。

 選挙結果はオバマ圧勝にも見えますが、得票率的にはほぼ拮抗していますから、アメリカの世論は保守、リベラルである意味まっぷたつの様相ですね。議会もねじれがあるようですから、第二次オバマ政権は国民の融和に気を配った慎重な政治運営にならざるを得ないように思います。

 また、地域的にも都市部の民主党、地方部の共和党という勢力分布も顕著なようですね。移民や低所得者層というのは都市部に流れる傾向がありますので、都市はリベラル的な指向が強くなるのは予想されます。言葉も通じないヒスパニック系の移民などが増えてくれば、国民の一体感はだんだん薄れていくような気もしますね。

 さて、アメリカの大統領選挙が終わったら、次に中国共産党大会の様子がテレビに出ていました。世界で最も手間ひまかけた選挙と、国民無視の茶番の国家主席選びの比較がくっきりではあります。年間暴動件数20万(毎日500件)、超格差社会、独裁集団の巨額蓄財という強権弾圧国家は本当にどうなるのでしょうか。今は公安警察は二千万人、サイバー監視人十万人で押さえつけているようですが、そのうちに警察官だけで一億人ぐらいになるかも知れませんね。そもそも超格差社会で共産党が独裁しているなどブラックユーモアにもなりませんね。

 しかし、独裁というのは楽なようで本当はこれほど苦しいこともないでしょう。いつ国民から制裁を受けるかヒヤヒヤもんです。民主国家なら失敗しても政権が変わるだけですが、独裁国家の末路は悲惨なものがあります。

 こういう巨大米中の狭間にある日本はどうしたらいいかは、まともに現実を見る目を持てば自ずと明らかでしょう。まず正確な情報を偏向メディアに騙されずに如何に国民が共有できるかが課題でしょう。

 
 

2012/11/09 01:31

Commented by 古森義久 さん

yohkan さん

お疲れ様でした。

アメリカアメリカらしくなくなっていく。

やはり普通の人間にとっては抵抗があると思うのですがーー

 
 

2012/11/09 01:36

Commented by 古森義久 さん

dpal451 さん

冷静さをとりもどさせてくれるようなコメントをありがとうございます。(といっても私自身は冷静ではなかったというようなことはまったくないつもりですが)

アメリカと中国の最高指導者選びの違い、この黒と白のような違いこそ、日本の多くに人たちに認識してほしいですね。日米中正三角形だなんて、口が曲がっても言えないことが、この一点だけをみてもわかります。普通の感覚の人間なら。

 
 

2012/11/09 01:36

Commented by hhonda さん

オバマのシカゴ選挙運動は大変汚い。キャラクターアアサシネイシオンは酷くどぎつい
これで共和党候補は3−4ヶ月応対に追われて無駄な時間を費やす事になる.2016年にもそうなるのだから共和党は其れにどう対応するか考えた方が良い。



これを行う人々は、自身の立場に批判的な人物をメディアを使って、およそ真実とはかけ離れたイメージを創り上げて徹底的に貶め社会的抹殺を行うものだということがよくわかる。それだけ、その人物の批判が深く真相を抉っているだけに影響力を恐れているからである。ウォール街の「奥座敷」は時としてヒステリックなまでの「キャラクターアサシネーションキャンペーン」を張るようだが、

ロムニーは

Romney: Obama engaged in "character assassination"

サラペーリンは


The Character Assassination Of Sarah Palin | The Social Media ...
The Character Assassination Of Sarah Palin. If you don’t think the left believes that Sarah Palin is a political threat to Obama’s re-election bid, then tell me ...
www.realestateradiousa.com/2011/01/19/the-character... - Cached


 
 
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