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'12/11/3

預金一部引き出される 不正送金事件、みずほ銀の数十万円


 三井住友銀行やみずほ銀行などのインターネットバンキングのホームページに偽画面が表示され、預金者の口座から現金が不正送金された事件で、みずほ銀行の口座から計約60万円が別口座に移され、このうち数十万円が既に引き出されていたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。

 一連の不正送金事件で、預金引き出しの被害が確認されたのは初めて。

 捜査関係者によると、みずほ銀行で不正送金の被害があったのは、首都圏の利用者名義の2口座。10月29日に別の口座に相次いで移され、今月2日までに、総額約60万円のうち数十万円が引き出されていたことが分かった。

 一方、三井住友銀行から預金約200万円が移された事件で、送金先となった口座を開設した愛知県在住の男(53)を愛知県警が犯罪収益移転防止法違反容疑で逮捕していたことも判明。

 警察当局によると、男はことし8月ごろ、知り合いの中国人の依頼で預金口座を開設。犯罪に使われる恐れがあると知りながら、ネットバンキングのIDやパスワードを教えるなどして中国人に譲渡していた。

 約200万円はこの口座からさらに、大手銀行の川崎市、名古屋市、大阪市の各支店に開設した口座に分散して移転。口座は全て不正送金の被害確認後に凍結され、預金の引き出しはなかった。

 口座はいずれも異なる中国人名義で、警察当局は所在を把握できた愛知県内の中国人から事情を聴くなど送金の経緯を調べている。

 警察庁によると、ネットバンキングの偽画面による不正送金は楽天銀行でも確認され、被害の特定を進めている。




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