のぼりべつクマ牧場(登別市登別温泉町)は20日から、入園者が持参したドングリの重さに応じて入園料を割り引く「ドングリ割引き」を開始した。熊に旬の味を振る舞う一方で、入園者も得をする粋な企画。牧場では「ヒグマたちも大喜び。どんどんお待ちしています」と呼び掛けている。
11月18日までの期間限定企画で、取り組みは3年目になる。従来は飼育係が「普段は配合飼料中心のヒグマたちに秋の味覚を食べさせたい」と拾い集めて、食事に出していた。利用者にも楽しんでもらおう―と導入した。
持参したドングリの重さを受付窓口の黒い計量器で計測し、割引を受ける仕組み。通常入園料2520円(大人)から、重さに応じ700円、300円、100円の割引がある。501グラム以上(両手いっぱい程度)だと最大割引だ。
ドングリはヒグマたちの大好物だ。牧場によると、1個ずつ手の甲に載せておいしそうに食べるそう。割引制度開始から寄付も増えており、寄付と利用者が持ち寄ったドングリは一昨年約2トン、昨年1トン弱にも上る。1人200キロの寄付実績もあった。
牧場の原田圭治さんは「ドングリ拾いを楽しむきっかけにもなるのでは。その上でたっぷりの割引も受けられ、ヒグマたちも大喜び。みんながうれしくなる割引制度です。ぜひ利用して牧場を楽しんでほしい」と話している。
(鞠子理人)
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