県内最大級の環状盛土遺構(かんじょうもりどいこう)を発見、膨大な遺物が出土 -加須市長竹(ながたけ)遺跡における縄文時代後期~晩期遺構の発掘調査 11月17日(土)に遺跡見学会を実施-
課所名: 生涯学習文化財課
担当名: 埋蔵文化財担当
担当者名: 石坂
内線電話番号:6989
直通電話番号: 048-830-6988
Email: a6910@pref.saitama.lg.jp
公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団では、利根川の堤防強化工事に先立ち、加須市長竹遺跡の発掘調査を行っています。
長竹遺跡では、縄文時代後期~晩期(約3,500年~3,000年前)の人々がドーナツ状に土を積み上げた「環状盛土遺構」が発見されました。
盛土の厚さは1.5m、幅は20m以上、環の直径が推定150mにも達する巨大なものです。盛土の中からは、おびただしい量の土器や石器、耳飾りなどの装飾品、土偶(どぐう)などの祈りの道具が出土しています。さらに、盛土の下からは、特殊な小形土器が供えられた晩期のお墓が60基も見つかりました。
長竹遺跡の調査は今後も続きますが、今回は、県内最大級の「環状盛土遺構」や関東地方でも数少ない縄文時代晩期の墓壙(ぼこう)群の発見を、いち早く県民の皆様に紹介しようとするものです。
また、11月17日(土)には、埼玉県教育委員会が主催する長竹遺跡見学会も予定しています。
1 事業主体及び事業者等
事 業 名:平成24年度首都圏氾濫区域堤防強化対策(加須・羽生・久喜地区)関係発掘調査事業
事業主体:公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団
事 業 者:国土交通省関東地方整備局利根川上流河川事務所
2 遺跡の概要
遺 跡 名:長竹遺跡
所 在 地:埼玉県加須市大越702-1番地他
調査期間:平成24年4月1日から平成25年3月31日まで
(平成22年5月1日から継続中)
調査面積:3,161平方メートル(平成24年度調査面積)
3 遺跡の内容(10月末日現在)
主な時代:縄文時代後期後葉(今から約3,500年前)
~晩期前半(今から約3,000年前)
検出遺構:遺物包含層(環状盛土の一部) 2箇所
墓壙(墓穴) 60基
その他の土壙(どこう)(穴) 8基
出土遺物:縄文土器、磨製石斧(ませいせきふ)や石錘(せきすい)などの石器、耳飾りや石製ペンダントなどの装飾品、
土偶や石棒(せきぼう)などのまつりの道具
(現在の遺物総量:38×59×14cmの箱で約1200箱)
4 遺跡見学会
日 時:平成24年11月17日(土)
午前10:00から12:00まで
午後 1:00から 3:00まで
(見学者が集まり次第順次案内します)
小雨決行
参加費:無料
集合場所:埼玉県加須市大越726-4番地(長竹遺跡発掘調査事務所)
連絡先:長竹遺跡発掘調査事務所(TEL0480-68-5503)
主 催:埼玉県教育委員会
協 力:公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団
共 催:加須市教育委員会・国土交通省関東地方整備局利根川上流河川事務所
5 取材問合せ先
公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 調査部調査第二課
(TEL0493-39-5329)
参考:長竹遺跡の詳細 [PDFファイル/200KB]