事件きょう人権救済法案提出を閣議決定2012.11.9 07:13

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きょう人権救済法案提出を閣議決定

2012.11.9 07:13 野田首相

 政府は8日、新たな人権侵害救済機関「人権委員会」を法務省の外局として設置する「人権委員会設置法案」(人権救済法案)について、9日に今国会への提出を閣議決定する方針を固めた。「人権侵害」の拡大解釈で憲法21条(表現の自由)が侵される恐れがあるため、民主党の一部や自民党に反対論が根強いが、公明党は法整備に前向きで、今国会で成立する可能性もある。

 人権委員会は政府から独立した権限を持つ「三条委員会」として設置される。調査で人権侵害が認められれば、勧告や告発などの措置を講じる。調停や仲裁の手続きに入ることもでき、委員長や委員は国会の同意を得て首相が任命する。

 ただ、人権侵害そのものの定義が「特定の者に対し、不当な差別、虐待その他の人権を違法に侵害する行為」などと曖昧で、人権委員会の恣(し)意(い)的な運用が可能になるとの懸念が強い。

 法案は、民主党の支持組織の一つである部落解放同盟などの人権団体が強く成立を求めており、同党は先の通常国会でも成立を目指した。しかし、松原仁国家公安委員長(当時)が法案提出に難色を示していたため、野田佳彦首相は松原氏が海外出張中の9月19日に法案内容のみを閣議決定するという異例の対応を取った。

 法案内容と提出の閣議決定を切り離したのは、9月21日の民主党代表選を前に「首相が支持固めを図るためだった」(同党関係者)とされる。

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