ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

李容疑者「自分が主に殴った」岡山ドラム缶遺体

監禁数日後に死亡か

 兵庫県尼崎市の連続遺体遺棄・行方不明事件で、橋本次郎さん(当時53歳)の死体遺棄容疑で逮捕された角田(すみだ)美代子被告(64)のいとこ・李正則容疑者(38)が、橋本さんへの暴行について「美代子被告の意を受け、自分が中心になって殴った」と供述していることが県警への取材でわかった。県警は美代子被告と李容疑者が暴行を主導したとみている。一方で、李容疑者は「死亡するほど激しくはなかった」と説明しており、県警は、暴行後の監禁行為が橋本さんの死亡につながったとの見方を強めている。

 捜査関係者によると、橋本さんは昨年7月、集団生活をしていた尼崎市の美代子被告の自宅マンションで暴行を受けた後、バルコニーの「監禁小屋」に数日間閉じ込められて死亡。遺体は同市の貸倉庫でドラム缶にコンクリート詰めにされ、同11月5日、岡山県備前市の日生(ひなせ)港から海に沈められたとされる。

 死体遺棄容疑で逮捕された親族らの一部は「橋本さんは以前から時々殴られていたが、美代子被告が『言動がなってない』と橋本さんに激高し、顔を殴ったことで暴行が本格化した」と供述。李容疑者は「美代子被告が殴っていたため、自分も繰り返し殴った」と話しているが、激しい暴行は否定しているという。

 県警に対する親族らの証言では、橋本さんは監禁当初、死に至るほど衰弱していなかったとされる。だが、監禁小屋では、美代子被告の指示で食事や水が制限され、数日後に死亡したとみられる。

 県警は、橋本さんはこうした監禁によって死亡した可能性が高いとみており、監禁行為に関与した人物の特定を進めている。

2012年11月9日  読売新聞)
現在位置は
です