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【神奈川】県立2図書館の廃止検討 財政難、来年度に結論
県は七日、県議会の決算特別委員会で、財政難に伴い、県立図書館(横浜市西区)と県立川崎図書館(川崎市川崎区)の廃止を検討していることを明らかにした。一般向けの図書の閲覧や貸し出しを取りやめ、廃止後は県立図書館に蔵書を保管し、市町村立図書館で閲覧できるようにする方針。二〇一三年度中に決定する。 (新開浩) 県は一四年度までの二年間に見込まれる千六百億円の財源不足に対応するため、県有の百二十四施設の廃止や移譲を検討している。県立図書館二館の廃止検討も、その一環。 図書館事業を所管する県教育委員会の生涯学習課は「県内には七十五の市町村立図書館があり、県立と市町村立図書館の間で、相互に本を貸し出す仕組みもある。県が閲覧や貸し出しをしなくてもいいのではないか」と、理由を説明した。 生涯学習課によると、県立図書館と県立川崎図書館の一一年度の維持運営費は一億一千万円。事業費は二億一千万円で、このうち図書購入費は、県立図書館が五千六百万円、県立川崎図書館が二千三百万円。 県立図書館は一九五四年に開館し、蔵書は七十八万冊。年間利用者数は二十三万人。 県立川崎図書館は、京浜工業地帯の発展に伴い五八年に開館。蔵書は自然科学や工業関連の資料を中心に二十八万冊。年間利用者数は二十万人。企業の社史を収集する図書館として知られる。敷地は川崎市からの借地で、二〇一七年度末までに移転する必要がある。 PR情報
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