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愛知の県民減税は14年度に 大村知事、来年度「税収戻らず」

2012/11/9 2:17
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 愛知県の大村秀章知事は8日、県庁で記者会見し、個人県民税の減税を2014年度に実施すると表明した。減税は大村知事の選挙公約の一つだが、今年度は税収減などを理由に断念していた。13年度も引き続き見送るが、人件費カットや遊休資産の売却などで行財政改革を進めて財源を確保する。減税率や実施期間は税収の動向などを踏まえて今後検討する。

 県によると、実現すれば個人県民税の減税を都道府県単位で実施する初のケースとなる。

 ともに減税を公約に掲げた河村たかし市長の名古屋市は今年度、5%の市民税減税を実施。しかし大村知事は昨年11月、東日本大震災や円高などによる法人税の減収を理由に12年度の減税実施を断念することを決定。その後の方針については「4年間の知事任期中に実施する」と繰り返したが、具体的な実施スケジュールなどは明らかにしていなかった。

 大村知事は記者会見で、13年度について「税収が戻りきらないため厳しい」として見送りを表明する一方、「税収の回復が見込める再来年度なら減税ができる」と強調した。減税の理由については「14年度から消費税率の引き上げや、復興増税の一部として個人住民税の引き上げが予定されている」と述べ、個人消費の落ち込みを防ぐ狙いがあると強調した。

 県は減税に必要な財源を職員の人件費抑制や事務作業の効率化、資産売却などで捻出したい考えだ。13年度から2年間で財源を積み立てる。県財政課によると、仮に個人県民税を一律10%減税したと仮定すると、1年間で300億円程度の財源が必要になる見通し。

 ただ愛知県の財政を取り巻く状況は厳しい。景気悪化や製造業の生産移管などによる法人税減収が響き、11年度の県税収入は約8900億円と、ピークだった07年度に比べ4割近く減った。今年度の予算編成過程では、当初約1800億円の財源が不足することが判明。不足分を補うため、自治体の貯金に当たる「財政調整基金」を取り崩すなどした。

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大村秀章、河村たかし、県民減税

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