トップ |行政・社会 |事件・事故 |経済・農業 |まちの話題 | ||
県産ノリ初入札、厳しいスタート 販売枚数4割減 | ||
佐賀県沖の有明海で養殖された秋芽ノリの今季初の入札会が24日、佐賀市の県有明海漁協で開かれた。赤腐れ病による品質低下で、販売額は前年比53・1%減の19億2900万円にとどまり、8年ぶりに20億円を下回った。過去10年では2番目に低い水準で、販売枚数も4割減の厳しいスタートとなった。
赤腐れ病の影響で赤っぽかったり、光沢が少ないノリが目立ち、平均単価は昨季より3円3銭安い11円90銭と苦戦した。販売枚数は40・1%減で、過去10年で3番目に少ない1億6200万枚。最高級ブランド「佐賀海苔(のり) 有明海一番」も87・1%減の3万9600枚と大幅に減少した。
赤腐れ病は18、19日の雨で急速に広がり、広範囲でノリが網から流れる直前まで悪化した。これを受け、同漁協は古川康知事に状況を説明するとともに、初入札会後に今後の対応を協議。県有明水産振興センターは塩分濃度が高まるなど海況が回復傾向にあり、生産できる網が5割程度は残っていると報告し、網管理の徹底を確認した。草場淳吉組合長は「もっと厳しいと思っていたが、網の半数が残った。漁業者の努力で難局を乗り切りたい」と話した。
佐賀、熊本県などの漁連・漁協でつくる九州地区漁連乾海苔共販協議会は安全・安心に配慮し、初入札に合わせて乾ノリと海水の放射性物質検査(9地点)を実施。佐賀県内をはじめ、すべての地点で検出されなかった。
県有明海漁協の今季の目標販売枚数は21億枚、販売額は218億6千万円で、ともに9季連続の日本一を目指す。 |
||
2011年11月24日更新 |