「街に元気くれた」 地元飯塚市で応援の市民
「胸を張って帰っておいで」「輝いてたよ」-。飯塚が仙台育英との2回戦に臨んだ15日、地元の飯塚市中心部の商店街では多くの市民が熱い声援を送った。敗戦が決まった後も、選手たちの健闘をたたえる言葉があふれ、ねぎらいの拍手がやまなかった。
飯塚市の本町商店街では、広場に大型テレビといすが特設され、市民約50人が集まった。初回に飯塚が3点を奪う展開に、観戦席も興奮。同市の内田利行さん(72)は「この調子で激しい打撃戦を期待しています」と手をたたいて喜んだ。
だが三回、仙台育英に勝ち越されると、会場には「ああ」「相手は強いな…」などと落胆の声。「振り出しに戻っただけたい」と周囲を励ます声も上がった。
最終回、飯塚最後の打者が三振に倒れると、画面の前で祈るように見守っていた人々からため息が漏れたが、すぐに大きな拍手に変わった。
地元の少年野球チームの主将を務める同市立楽市小6年の川上顕寛君(11)はチームメートと観戦。「3点先取した時は勝てると思ったので、残念。でも、甲子園で堂々としたバッティングを見せ、選手たちはかっこよかった。僕たちも甲子園を目指します」
選手たちの悔しそうな表情を映し出したテレビ画面に、笑顔で拍手を送った同市内の男性(72)は「久しぶりに地元が元気になる話題をつくってくれ、感謝しています。胸を張って帰ってきてほしい」。初戦も商店街で応援をしたという同市の自営業高木幸一郎さん(35)は「強豪校相手に、見せ場をたくさんつくってくれた。大舞台での選手たちは輝いていました」と選手をねぎらった。
=2012/08/16付 西日本新聞朝刊=
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