秋田八幡平クマ牧場:ツキノワグマ、移送開始 6頭、阿仁熊牧場へ /秋田
毎日新聞 2012年11月08日 地方版
4月に従業員2人ががヒグマに襲われ死亡した鹿角市の秋田八幡平クマ牧場(閉鎖)に、残されたツキノワグマ6頭を阿仁熊牧場(北秋田市)へ移送する作業が7日始まった。8日まで。
牧場関係者らは雄3頭が入った移動用オリ2個をトラックに積み、パトカーなどに付き添われて搬送した。県生活衛生課などによると、3頭は到着後、個体識別のためのマイクロチップの挿入や触診を受けた。健康状態に問題はないという。
8日は残る雌3頭が運ばれる。6頭のうち成獣の4頭は冬眠から覚める来春まで、元々阿仁で飼育されているクマとは別のオリで飼育される。
阿仁熊牧場で虻川広見・北秋田市副市長は「新しい仲間を受け入れたという感じ。今後も県と協議し、良い施設を作り、管理していきたい」と話した。
移送作業に加わった牧場の元経営者は「たくさんの協力があったおかげでここまで来られた。阿仁でもたくさんの人が見に来てくれれば」と話した。
八幡平クマ牧場に残るヒグマ21頭は来春以降に移送される予定。【田原翔一】