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【新連載】“ミス衝動買い魔”から“身軽女子”へ(前半)

2012/10/03

「人はどこまで自由に生きることができるのか。」自由な働き方を追求し、32歳で大企業を飛び出し独立。複数の肩書きを持ちながら ノマドワーカー(組織に属さずに働く人)として活躍する時の人、安藤美冬さん。元OLの安藤美冬さんがすべての働く女子たちに向けて新しい生き方の作法を提案する「新・オフィスガールの作法」シリーズ。

安藤美冬

今回のテーマは「働く女子×お金」

お財布の中身を気にしないでお買い物したり、食事に出かけたりしたいけど、限られた給与の中でやりくりしなければならないのがOLの現実。だからこそ、お金を上手に使って、充実した日々を過ごしたい。そこで、「いかに身軽に働くか」を実践している安藤さんに“お金の使い方”についてインタビュー。シンプルだけど自分をしっかりもってブレない軸を持つ安藤さんにお金にまつわる体験談や、彼女流のお金の使い方などを前編、後編の2回にわけて紹介します!

前編:“ミス衝動買い魔”から“身軽女子”へ
  • 編集S
  • 安藤さんはもともと出版社にお勤めということでシティ読者と一緒のOLでいらしたんですよね。
  • 安藤さん
  • そうです。広告や宣伝業務を7年間やらせていただきました。
  • 編集S
  • OL時代は、何にいちばんお金を使っていましたか?
  • 安藤さん
  • “ミス衝動買い魔”といえるほど、高級ブランドのバッグにワンピース・・・とにかく何よりもファッションにお金をつぎ込んでいました。仕事で失敗したり、ストレスがたまったりすると、買い物しないではいられなくて。
  • 編集S
  • それ、よくわかります。働く女子はストレス発散に買い物にいっちゃいますもの。買い物には月にいくら使っていました?
  • 安藤さん
  • 多いときは15~20万円くらいかな。年間だと200万円くらい、つぎこんだこともありました。買い物でストレスを発散して、現実逃避することのくり返し。でもそういう気分で買ったものは、見るたびにその時のイライラした感情を思い出して、2回しか着ていない某ブランドの10万円のワンピースを捨てたこともあります。
  • 編集S
  • それは衝撃的! OLの給与金額を1ヶ月まるまるファッションに使っていたなんて驚き。それほどの出費があって、お金には困らなかったんですか? ちなみに当時の貯金は?
  • 安藤さん
  • 安定したお給料をもらってはいたものの、常に金欠状態。貯金なんてありません。クレジットカードで買っても一括払いができず、3回払いにリボ払い・・・お恥ずかしながらキャッシングにまで手を出したこともありました。最終的にはボーナスで帳尻を合わせていましたけど。そんな生活をしながら、仕事では失敗続き、恋人には振られ、健康状態もよくなくて、すべてが病んでいました(苦笑)。おまけに当時の住まいは、超が付くほどの“汚部屋”だっだんです!
  • 編集S
  • 外では“できる女”の安藤さんが汚部屋生活!?
  • 安藤さん
  • もう足の踏み場もないくらい(笑)。それはひどかった。ベッドの上にも服や本が散乱していましたからね。帰宅するとベッドの上のものを床に下ろしてから寝て、朝になったらまた床のものをベッドに上げてから出勤するというカオスな生活でした。台所やお風呂場もめったに掃除をしないのでものすごく汚くて。外では“できる女”風に装っていても、実は汚部屋。外見ばかりつくろっていたと思います。そして、そんな自分がイヤで、しょっちゅう自己嫌悪に陥っていました。
  • 編集S
  • 今の安藤さんからは想像もつきませんが、負のサイクルに陥っていたのですね。そんな安藤さんがシンプルライフを送るようになったキッカケは?
  • 安藤さん
  • そんな汚部屋生活を送っていた3年前の夏、片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんに出会ったんです。その生活から脱したくて、彼女の片づけレッスンを受けました。すると2~3カ月で見違えるほど部屋がキレイに。部屋が劇的に美しく変わったことで、何より内面が変わった。自分に少しずつ自信が持てるようになったし、結果「見栄」のために買い物をする必要がなくなったんです。この出来事をきっかけにジャケットやコート、喪服なども含めて洋服は30着、靴は6足までしか持たないとマイルールを作りました。
  • 編集S
  • かなり絞りましたね~。安藤さんの場合は片づけがきっかけでしたが、内面を変えて、本来のありのままの自分に自信を持てば見栄なんてはらなくていいですものね。しかも、“マイルール”をきちんと持つとは新発想!自分に無理ないマイルールを持つことで、後悔のない買い物ができるようになりますね。でもなぜ洋服30着、靴6足?
  • 安藤さん
  • 当時の部屋のワードロープに無理なく収まる量が30着だったんです。靴も同じ理由。いろいろな人に話を聞くと、洋服を100着持っていても実際に着る『スタメン』メンバーの洋服はクローゼットの三割くらいだったりします。それ以外は、1年に一度も手を通さないとか、どこに仕舞ってあるかも分からないとか。そんなことありません?
  • 編集S
  • あります~!クローゼットで“のしいか”みたいになっている洋服がいっぱいあります。
    自分の洋服の数を把握している女子って少ない気が?
  • 安藤さん
  • 1~2週間着ていた服を見返してみると、大体が同じ服なんです。普段から30着と決めておくと、服を選ぶ時間もかからないし、余計なものを買わなくなる。とても合理的なんです。

  • 安藤さんのテーマカラーは“赤”。普段から自分の色を決めておくと、決断力が高まり、自分のキャラクター付けにもなるそう。「赤はワンポイントで入れることが多いですね。例えばネイルが赤と決まっていると、洋服も選びやすいんです」。ちなみにネイルは月イチでお手入れ。


  • 安藤美冬(あんどうみふゆ)
    株式会社スプリー代表

    1980年生まれ、東京育ち。慶応義塾大学卒業後、(株)集英社にてファッション誌の広告営業と書籍単行本の宣伝業務を積み、2008年には社長賞を受賞。2011年1月独立。ソーシャルメディアでの発信を駆使し、一切の営業活動をすることなく、多種多様な仕事を手がける独自のノマドワークスタイルが注目を浴び、TBS系列『情熱大陸』、朝日新聞などのメディアで多数取り上げられる。またNHK 『ニッポンのジレンマ』では時代の空気を切り取る若手論客として、フジテレビ『Mr.サンデー』ではコメンテーターとしてゲスト出演。セルフブランディングをテーマにした『自分をつくる学校』学長、野村不動産やリクルート、東京ガスなどが参画する新世代の暮らしと住まいを考える『ポスト団塊ジュニアプロジェクト』ボードメンバーの他、コワーキングスペースのアドバイザリー業務など、企業や業種の垣根を超えて枠に活動中。現代ビジネス(講談社)、mina(主婦の友社)などでの連載、大学や企業での講演、広告出演もおこなう。現在まで海外49カ国を周っており、旅と映画と本をこよなく愛する32歳。
    ※公式ホームページ:http://andomifuyu.com/

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