<編成関連>
7月クール(第12週終了時・9月23日まで)の視聴率は、GH6.4%(前年比+0.8ポイント)、PT6.1%(同+0.9ポイント)、全日2.8%(同+0.3ポイント)です。ロンドン五輪期間中は、テレビ東京としては残念ながら高視聴率を獲るには至りませんでしたが、8月後半に設定した強化週や、「土曜スペシャル」「開運!なんでも鑑定団」「和風総本家」などといったレギュラー番組が好調だったことにより、堅調に推移しています。
なお10月クールにつきましては、「テレビ東京らしさ」の追求という、今までの方針を堅持した番組編成となっています。長くテレビ東京を支えてきてくださっている視聴者の基盤を強めた上で、そこから広がりを持たせようと、去年の10月クールより原点回帰と称し、番組作りをしてまいりましたが、この10月クールにつきましても、その姿勢での番組編成となっています。
<営業関連>
8月はタイムが前年同期比+17.2%、スポットは同-11.1%、タイム・スポットの合計で同+9.3%です。スポットは東京地区の平均を若干下回り、厳しい状況でしたが、12年度の累計では第1四半期が好調だったこともあり、地区平均を上回っています。タイムはロンドン五輪の売上が大きく寄与し、前年を大きく上回りました。下期はやや厳しさも出てきていますが、9月は今のところ堅調に推移しています。
<アニメ関連>
(井澤昌平常務取締役)
夏の劇場版アニメの興行結果がほぼ出そろいました。
まず、アニメ化10年、放送500回(9/20)を迎えたNARUTOがシリーズ最高記録を塗り替えるV字回復をみせてくれました。7月28日(土)に公開になりました「ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE」の9月23日までの実績は、興行収入14.6億円(昨年比178.1%)、動員数125万人と、1作目(2004年)に記録した13.7億円の興行収入を抜き、シリーズ最高記録を更新中です。シリーズで初めて原作の岸本斉史先生が企画・ストーリー・キャラクターデザインを手掛け、内容面での評価が極めて高かったことや、大規模なスポット投下やグリーによるSNSゲームサービスの開始が追い風となりました。
7月14日(土)公開の「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ『キュレム VS 聖剣士 ケルディオ』」の9月23日までの実績は、興行収入34.8億円(昨年比83.7%)、動員数334万人でした。最終興行収入は35億円強になる見込みです。
なお、8月18日(土)公開の「劇場版フェアリーテイル -鳳凰の巫女」の9月23日までの興行収入は2.3億円、8月11日(土)公開の「ジュエルペット スウィーツダンスプリンセス」は同1.7億円でした。
この夏のテレビ東京のアニメ映画の興行成績は、総体的に見てほぼ想定通りとなっています。
次に、アニメの動画配信の展開についてご報告いたします。
まず、テレビ東京と提携関係にある日本アニメの海外向け配信サイト・クランチロールですが、有料視聴会員数が10万人を突破しました。クランチロールは、スマートフォンやタブレット、家庭用ゲーム機等、様々な視聴環境に対応した開発を行って視聴者増に繋げており、また英語に加えスペイン語版の字幕も開始、今後はさらに他言語への拡大も計画中です。会社の経営もすでに黒字に転換しています。
国内では、Huluに8月1日からポケモンの見逃し視聴や過去シリーズの配信を開始しています。民放キー局でHuluに対してコンテンツ供給を行っているのはテレビ東京だけですが、今後も投入作品を増やしていく予定です。
なお、中国での動画配信事業も好調に推移しています。テレビ東京はTudou(土豆)に2011年の12月から正規配信を開始しています。他社の投稿サイト等に無許可配信を停止させたことで正規配信への集約を促進することができ、正規配信開始前と後では、1カ月あたりのアニメ視聴回数が約4倍になりました。またTudouは、2012年8月に中国最大手動画投稿サイトのヨウク(Youku.com)と正式に合併しています。
Q.昨今の日中関係の緊張で、中国での配信ビジネスや中国企業との共同事業に影響は受けていないか?
A.現状影響は出ていない。事業がストップしていることもない。
Q.Huluについてテレビ東京が他局に先行しているのはどのような考えからか?
A.テレビ東京としては、戦術的に少しでも配信先のプラットホームを増やしてほうがよいと考えており、Huluもその一環である。
<事業・コンテンツビジネス関連>
フィギュアスケートでは、今年は新たな大会を加え「フィギュアスケート×3 de 秋祭り」と銘打ち、10月5日(金)、6日(土)の2日間にわたり大会とアイスショーを開催、その模様を10月6、7、8日の3日連続で放送いたします。イベントと放送でタッグを組んで盛り上げていきますのでご期待ください。
まずは「木下グループカップ フィギュアスケート ジャパンオープン2012 3地域対抗戦」(10月6日(土)12:30試合開始/さいたまスーパーアリーナ・同日19:00~20:54放送予定)。シーズン開幕を告げるこの大会では、各スケーターの新プログラム初披露の場となる事が多く、注目を集めています。
続きまして、今年初開催の「木下グループ メダル・ウィナーズ・オープン 2012」(10月5日(金)19:00試合開始/さいたまスーパーアリーナ・10月8日(月・祝)12:30~14:00放送予定)。本大会では、荒川静香選手がトリノ五輪以来、初めて競技大会に出場します。
そして「カーニバル・オン・アイス2012」(10月6日(土)18:00開演/さいたまスーパーアリーナ・10月7日(日)16:00~17:15放送予定)。こちらは、ジャパンオープンならびにメダル・ウィナーズ・オープン出場選手たちが総出演するのに加え、世界選手権で銅メダルを獲得した髙橋成美&マーヴィン・トランペア、キャシー・リード&クリス・リードペアの出演も決定しています。
映画では、「ハンガー・ゲーム」が9月28日(金)、TOHOシネマズ日劇他300館以上で拡大ロードショーとなります。「アバター」と並び全米4週連続No.1となった本作品は、世界72カ国でオープニング第1位の快挙を達成しており、原作は世界で7000万部突破の大ベストセラーとなっています。ハリウッドでは、すでにシリーズ化も決定しています。
続いて「アウトレイジ ビヨンド」が10月6日(土)に全国200館以上で公開になります。こちらは、ヴェネチア映画祭正式出品作品となります。今回は惜しくも受賞を逃しましたが、観客の反応は大変よく、スタンディングオベーションを受けました。なお9/5(水)21:00-23:13に放送した前作『アウトレイジ』は10.1%と好視聴率を獲得しました。前売り券も公開前2週前で、前作比186.5%と好調です。
さらに、前回の会見でもお知らせをしましたピラメキーノの人気コーナーから誕生した「しんれい君をさがせ」アプリの配信が相変わらず絶好調で、ダウンロード数が30万ダウンロードを突破いたしました。また、バージョンアップをした豪華版として「ピラメキーノ しんれい君をさがせDX(デラックス)」が au スマートパスにて9/3より配信開始いたしました。有料化の実現により今後のデジタルビジネスに新たな可能性が見いだす事ができたと感じています。今後もこのような人気アプリの開発を行っていきたいと考えています。
<その他>
Q.番組制作過程での出演者の事故が続いているが、テレビ東京の番組のロケ中に怪我をされた梅宮アンナさんへのその後の対応は?また、制作上の新たな指針や対策はあるか?
A.(島田社長)
今回は結果として梅宮さんが怪我を負ってしまい、関係者の皆さんに多大なるご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びいたします。収録にあたっては、つねに安全性に細心の注意を払っておりますが、今後も制作会社への指導も含め、さらなる徹底をしていきます。
(井上康編成局長)
従来より、制作スタッフや制作会社には制作者ハンドブックを定期的に更新しながら配布し、現場では常に携帯することをお願いしている。研修会も行っている。また、ハンドブックには安全面を最優先という項目があり、常に意識していただくよう努めている。
≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
専務取締役 編成局、制作局、ドラマ制作室、報道局、スポーツ局担当 辻 幹男
常務取締役 広報局、グループ戦略局、新規事業推進室担当 三宅 誠一
常務取締役 コンテンツビジネス局、事業局、アニメ局担当 井澤 昌平
編成局長 井上 康
広報局長 狐﨑 浩子
広報局次長兼広報部長 澤田 寛人