※工事中です。未定稿なので引用しないで下さい。

− インターネット通信販売の表示事項 FAQ −

 

 

 ここでは、平成13年6月1日施行の、特定商取引に関する法律(以下、「特定商取引法」という。)の通信販売について、質問及びその回答を示します。

【−基礎編−】

【一般】

Q1.「特定商取引法」って何ですか。

A1.正式には、「特定商取引に関する法律」といいます。

  この法律の趣旨は、

   ・ 特定商取引等に係る取引関係を公正なものとする。

   ・ 取引の相手方である購入者が不当な損害を受けることのないよう必要な措置を講ずる

 ことにより、

   ・ 取引の相手方である購入者等の利益の保護

   ・ 適正かつ円滑な商品等の流通及び役務の提供

 を達成することにあります。

 なお、この法律で訪問販売等に含まれているのは、訪問販売、通信販売及び電話勧誘販売に係る取引、連鎖販売取引、特定継続的役務提供及び業務誘引取引販売の6つです(平成13年6月1日現在)。

平成13年9月より特定商取引法の遵守状況を点検(モニタリング)しております。

Q2.特定商取引法でいう通信販売の定義とはどういうことを言うのでしょうか。

A2.法律第2条第2項において(定義)が記述されております。そこでは「郵便その他の経済産業省令で定める方法により、売買契約又は役務提供契約の申込みを受けて行う指定商品等の販売(簡略)」とあります。通常、遠隔地者間において契約の申込みが行われる方法を捉えたものです。

 特定商取引に関する法律施行令(以下、「省令」という。)第2条では、その方法として、

 (1) 郵便

 (2) 電話機、ファクシミリ装置その他の通信機器又は情報処理の用に供する機器を利用する方法

 (3) 電報

 (4) 預金又は貯金の口座に対する払込み

を定めています。

 「郵便」とは郵便法に規定される「郵便」のことで、これには通常の封書、葉書、現金書留等のほか、小切手や郵便為替を、書留等の郵便により送付する場合にも該当します。

 また「情報処理の用に供する機器」とはパーソナルコンピューター等のことであり、パソコン通信やインターネット等により申込みを行うものが該当します。

 通常、通信販売の形態としては、販売事業者又は役務提供事業者が通信販売の広告を出し、それに対して購入者等が購入契約又は役務提供契約の申込みをすることによって行われますが、特定商取引法では、この「購入者等の申込み」を「売買契約又は役務提供契約の申し込み」として捉えています。

 

Q3.ネット通販事業者にはどんな義務が課せられるのですか。

A3.インターネット上で通信販売の広告を掲載する場合にも、特定商取引法の通信販売の規定に従って頂きます。

 大まかには以下の三つが挙げられます。ここでは簡単に概要を述べます。

 詳しくはそれぞれのリンク先又は条文をご覧下さい。

 1.通信販売についての広告(法第十一条及び省令第八条省令第九条

  引き渡し時期、返品の可否と条件、代表(責任)者名など、法律上、広告への表示が定められている項目があります。

 2.誇大広告等の禁止(法第十二条

  広告上の虚偽・誇大広告による消費者トラブルを未然に防止するために誇大広告等の禁止が定められています。

 3.通信販売における承諾等の通知(法第十三条

  前払い式の通信販売では業者側から商品等の引き渡しが行われるまでの間、消費者は不安定な立場に置かれます。

  そこで前払い式通信販売では、代金の全部又は一部を受領した際に一定事項の通知義務(承諾の通知を書面により送付する)があります。

  ただし、代金の全部又は一部を受領した後、遅滞なく商品等を送付した場合には必要ありません。

 

Q4.よく通信販売法と表示されているホームページを見ますが。

A4.日本国では通信販売法という名前の法律はありません。特定商取引法の通信販売の規定を誤解された可能性があります。

 

【指定商品(権利、役務)】

Q5.「指定商品(権利・役務)」とは何ですか? 「指定商品(権利・役務)」以外のものを取引するときは特定商取引法は適用されないのですか?

A5.指定商品(権利・役務)とは、特定商取引法で規定されている取引形態(訪問販売、通信販売等)において取引されるもので、特定商取引に関する法律施行令(以下、「政令」という)で指定されている商品(権利・役務)をいいます。

 指定商品(権利、役務)以外を取り引きする場合には、特定商取引法の適用は受けません。

 ただし、指定されていない商品には、商品毎に別の法律の規制を受けている場合があります。扱う商品によっては特定商取引法以外にも理解・遵守しておかなくてはいけない法律がありますので注意が必要です。

  例、 薬:薬事法、 旅行:旅行業法

 特定商取引法の表示項目には通信販売を利用する上で消費者にとって最低必要な項目が盛り込まれています。取り引きされる商品が指定商品外ではあっても、特定商取引法の表示項目を参考に表示を行うことは取引上のトラブルを最小限にする上でも意義があると思われます。

 

【指示、業務の停止等】

Q6.特定商取引法に違反した時に、どの様なペナルティーがあるのでしょうか。

A6.違反の段階毎に決まっています。ここではその概要を書きます(この項目では特にことわりがない場合、「法」とは特定商取引法を示します。)。

 (指示)

 法第十四条では、主務大臣は、前記の法第十一条、第十二条、第十三条の規定に違反した場合において、通信販売に係わる取引の公正及び商品の購入者等の利益が害されるおそれがあると認めるときには、事業者に対し違反行為の是正又は改善を等必要な措置を取るべき事を指示することが出来ます。

 法第十四条に違反して、指示に従わない者に対しては百万円以下の罰金が科せられる(法第七十二条第二号)ほか、業務停止命令(第十五条)の対象となります。

 (業務の停止等)

 法第十五条では、主務大臣は、事業者が法第十一条から第十三条までの規定に違反した場合において、通信販売に係わる取引の公正及び商品の購入者等の利益が著しく害されるおそれがあると認められるとき、又は事業者が前記の法第十四条の規定による指示に従わないときは、その事業者に対し、一年以内の期間を限り、通信販売に関する業務の全部又は一部を停止すべきことを命ずることができます。

 また、主務大臣は前項の規定による命令をしたときには、その旨を公表しなければならないとされています。

 なお、本条の命令に違反した者に対しては二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金が科せられます(法第七十条第二号)。

 

【顧客の意に反して契約の申込みをさせようとする行為】

Q7.法律第十四条では、指示に関する条文に新しく顧客の意に反して契約の申込みをさせようとした行為について規定していますが、どのようなことを言うのでしょうか。

A7.省令第十六条では「行為」として以下の3つを規定しています。以下に噛み砕いて解説を致します。正式には条文をご参照下さい。

 以下の行為を行った場合には法違反となり前問の(指示)の対象になります。

 1)事業者が電子メール等により商品の注文を受ける場合(電子契約)において、顧客がウェブ上でパソコンなど電子計算機を何らか操作したことにより契約の申込みになる場合には、顧客自身の操作が容易に申込みをしていると認識できるように表示していないこと。

 →ここでは、顧客による不用意な操作により、本来申込みする予定ではなにも係わらずいつの間にか申込みをしていたということがないよう、どうすると(正式な)申込みになるのか明確に表示することを意味しています。

 2)事業者が電子メール等により商品の注文を受ける場合(電子契約)において、(契約の前に)申込みの内容を顧客がパソコンなど電子計算機の操作を行う際に、容易に確認でき、かつ、訂正できるようにしていないこと。

 →ここでは、顧客が正式な申込みを行う前に、申込みの内容を確認することができ、訂正したい場合には、訂正できることを意味しています。

 3)事業者が申込みの様式が印刷された葉書などの書面により契約の申込みを受ける場合において、その書面を事業者に送付することにが申込みになることを、顧客に容易に認識できるようにその書面に表示されていないこと。

 →ここでは、顧客が申込みをする意思が無いのにも係わらず、ある書面を返信することによって申込みになってしまう場合、問題となってしまいます。このようなトラブルが生じないよう、予め書面に、どの様なことをすると正式な申込みになるのかを明確に表示し、顧客に容易に分かるようにしなくてはいけないことを意味しています。

 なお、ここでいう「電子契約」とは、事業者と消費者との間で、パソコン等の画面を介して締結される契約であり、事業者が当該画面に表示する手続きに従って、消費者がパソコン等を用いて送信することによって申込みを行うことをいいます。

 

【−発展編−】

【表示方法】

Q1.表示事項はホームページのどこに表示しないといけないのでしょうか。

A1.特定商取引法では、広告上の表示箇所については規定されていません。

 ただし、例えば「トップページ」や「分かり易い場所に一括して」表示させる等、誤解のない様な見やすい方法で表示されると消費者にとってより親切であると思われます。

 詳しくは”通達(工事中)”に詳細が書かれておりますのでそちらをご覧下さい。また下記の3.関連サイト及び参考書籍も合わせてご覧下さい。

 

Q2.通信販売広告と商品広告の違いはどこでしょうか。

A2.通信販売広告とは、「販売業者等がその広告により通信手段により申込みを受ける意思が明らかであり、かつ、消費者がその表示により購入の申込みをすることができるもの」とされています。

 また「例えば、送料、口座番号等の表示や明らかに店舗での購入が不可能な商品の販売のための広告」も通信販売の広告に該当します。

 つまり、広告により申込みを受ける意思が明らかにない広告は、商品広告になると考えられます。

 

Q3.当方では商品の写真と連絡先を広告に載せていますが、通信販売はせず、店舗販売のみ行っています。この場合、特定商取引法の適用を受けるのでしょうか。

A3.一般的に通信販売を行っていない場合には、特定商取引法の通信販売の適用は受けません。

 ただし、例えば、広告に商品の写真と連絡先を掲載しただけで実際には通信販売を行っていない場合であっても、広告の表示方法から見て、申込みができると判断できる場合には、通信販売の広告であると解釈される場合があります。前問をご参考に再度当該広告をご確認下さい。 

 

Q4.「リンク」や「スクロール」を活用するときはどんなことに気を付ければ良いですか?

A4.ホームページは、その特徴として、リンクやスクロールを用いることによって、紙面と比べて表示面積の制約を受けません。ところが、閲覧できるページが増えた分、必要な情報がどこにあるのか簡単に見つけることが難しくなったともいえます。

 通信販売の広告についても同様な問題があるといえます。通信販売を利用する消費者にとって、必要な表示が複数のページに分散されているホームページもあり、この場合、すべての項目を容易に確認することができません。

 特定商取引法では表示項目の表示場所について厳密な規定はありません。よって例えば、送料等一部の表示項目が同一のホームページ内にある別のページにリンクにより表示されている場合でも構わないかと思われます。

 ただし、消費者にとっては、見やすい箇所に容易に理解できる表現で表示されている方がより親切ではないかと思われます。

 例えば「トップページ」や「分かり易い場所に一括して」表示させること、また、リンクやスクロールを用いる場合でも、どこにリンクすると(どこまでスクロールすると)どの様な情報を確認することできるか、容易に判断できるような案内がされていると、消費者にとってより親切な表示になると思われます。

 

【−応用編−】

【表示事項の省略】

Q1.特定商取引法十一条に表示事項の省略ができる旨の記載がありますがこれは何ですか。

A1.広告紙面にはスペースの制約があることから、表示項目の表示の全部を通信販売の広告に表示せず、消費者等からの請求により別途送付されるカタログ等に広告で省略した表示項目を表示されることができるとしたものです。表示項目を省略する場合には幾つ条件があります。

 省略できる条件を書いた表が下記となります。分類をすると、1)販売価格、送料を含めて、商品等を購入する際に、消費者が負担する費用を全部表示した場合にそれ以外の項目の一部を省略する場合と、2)当該費用を全部表示しない場合、それ以外の項目の一部を省略する場合の2つに分けられます。

 次に下表のとおり、それぞれの場合について省略できる項目と省略できない項目が個別に決まっています。

 当然のことながら、広告で表示事項を省略しても、カタログ等には省略した表示事項を表示する必要があります。

表示事項 販売価格・送料その他消費者の負担する金銭
全部表示したとき 全部表示しないとき
代金等の支払時期 前払いの時 省略できない  
後払いの時 省略できる 省略できる
代金等の支払方法   省略できる  
商品の引き渡し時期等 遅滞なく商品を送付 省略できる 省略できる
それ以外 省略できない
返品特約   省略できる 省略できる
販売業者の氏名等   省略できる 省略できる
申込みの有効期限   省略できない 省略できない
商品の隠れた瑕疵に関する販売業者の責任 負わない 省略できない 省略できる
それ以外 省略できる
販売数量の制限等特別の販売条件   省略できない 省略できない
請求により送付する書面の価格   省略できない 省略できない

 

Q2.前記の答えによると、広告の表示事項を省略する際、省略した事項については書面で通知することになっていますが、電子媒体でお知らせしても良いのでしょうか。

A2.広告の表示事項の省略する際、省略した事項については原則書面(紙)で通知することになっています。

 ただし、4月1日施行の書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のための関係法律の整備に関する法律(以下、「書面法」という)により、”一定の書面について、送付される側の同意を条件に従来の手続きに加えて電子的手段(電磁的方法)を容認する”ことになりました。

 電子化を認める書面の種類は、特定商取引法に関するものとして、1)法第十一条における表示事項の一部省略事項、2)法第十三条における前払い式通信販売における承諾通知の2つです。

 電子的手段を用いる場合、以下の4点が重要になりますのでご確認下さい。

(1)あらかじめ消費者からの承諾を得ている必要があります。従って事後の承諾では承諾を得ているとは認められません。

(2)情報通信の技術を利用する方法の種類(電子メール、ウェブ、フロッピーディスク・CDROM等の記録媒体の手交等)及び内容(ファイルへの記録の方式)を示す必要があります。

(3)承諾は、書面又は電磁的方法によって得ること。口頭での承諾では承諾とは認められません。

(4)消費者が電磁的方法によることを一旦承諾しても、その後これを認めない旨を申し出た場合には、以後、電子的手段によることが出来ない。ただし、再度承諾すれば構いません。

 

Q3.販売条件の全部をホームページに表示せず、一部を注文を頂いたお客に電子メールで通知していますが、問題ないですか。

A3.Q1のとおり、別途送付する書面等(紙、電子メール)により、通信販売の広告上の表示項目を省略することができます。ただしQ2のとおり、電子メールの場合には、あくまでも消費者が電子メール等で通知しても構わない旨承諾した場合に可能です。従って、本問の様に、事前に承諾を得ずに電子メール等により送付した場合、通知したことになりません。

 

【前払い式通信販売】

Q4.特定商取引法十三条の「書面交付」とは何でしょうか。「承諾の通知」は常に交付しないといけないのですか?電話やファクシミリでは駄目ですか?

A4.承諾の通知は、前払い式通信販売の様に、購入者から代金の一部又は全部を受け取った後、購入者に対して商品等を引き渡す場合に必要となります。これは、前払い式の通信販売では例えば業者側から商品等の引き渡しが行われるまでの間、消費者は不安定な立場に置かれると考えるからです。ただし、代金受領後、遅滞なく送付する場合には承諾の通知を発する必要はありません。

 また、通知の方法は原則、書面(紙)で通知する必要があります。ただし、平成13年4月1日より書面法の施行に伴い、従来の紙以外にも電子メール等が書面に加わりました(Q2を参照のこと)。なお、電話やファクシミリの場合は認めていません。

 

【−個別編−】

 以下では、法第十一条、省令第八条及び第九条のうち、消費経済対策課が実施しているインターネットサーフデイにおいて調査を行っている通信販売広告で主要な9つの表示項目について個別に解説します。

【販売価格】

Q1.販売価格とは具体的に何ですか。

A1.実際に取引が行われる際に受け渡しされる商品に対する価格です。定価(標準価格)のような、実売価格でない場合は販売価格となりません。

 

Q2.当店は、日々価格が変わることから、一定した価格を表示することが出来ません。この場合はどうすればいいのでしょうか。

A2.例えば、最高と最低の価格を表示し、消費者が支払う金額の目安を表示されると消費者にとって誤解が生じにくいかと思われます。

 

Q3.販売価格は表示せず定価のみ表示しており、お客から問い合わせがあったときに販売価格をお知らせしています。この場合は構わないのでしょうか。

A3.特定商取引法では、販売価格を表示することになっています。これは、例えば、電話で問合わせた際、後で事業者とお客が認識していた販売価格が違っていた場合、「言った」「言わない」のトラブルが生じるおそれがあるためです。

 ただし、特定商取引法には、販売価格等を省略して表示する方法があります(【−応用編−】【表示事項の省略】Q1参照)。

 方法(条件)は以下のとおりです。

 省令では、「価格、送料等、負担すべき金銭がある場合には、当該事項の全部を表示するか、全部を表示しないかどちらかとし、一部の表示をしない。」ことから、

 定価も販売価格も表示せず、例えば「請求によりカタログを送付」することによって、後日当該カタログによって明確に販売価格が消費者に分かる場合には、広告上に販売価格の表示がなくても構いません。

 なお、負担すべき金銭以外の表示項目についての省略条件は、上記負担すべき金銭を全部表示したか、全部表示しなかったかにより違います。詳しくは”特定商取引に関する法律施行規則(省令)”をご確認下さい。

 なお、上記カタログを含む書面は紙の他、電磁的方法(電子メール等)を用いることができます。詳しくは前述の【−応用編−】【表示事項の省略】Q2をご覧下さい。

 

【送料】

Q4.「送料の表示」はどうすればいいのですか?

A4.金額をもって表示する必要があります。「送料実費」といった表示したことにはなりません。

 さて、一般に通信販売において配送地域や重量別に送料が分かれている場合には、広告スペース上の制約もあることから、最高と最低の表示、平均送料の表示、一例の表示等実情にあった方法でも消費者が送料を概ね認識することができるものであれば構いません。

 しかしながら、インターネット上のホームページでは紙面ほど広告スペースの制約を受けないことから、できるだけ分かり易い表示を行うことが必要です。

 

【支払時期と方法】

Q5.支払時期及び表示例

A5.消費者が商品等を購入する場合に代金を支払う時期をいいます。

 支払時期の表示は、商品購入時に前払い式か、後払い式なのか表示が必要です。以下に、前払い、後払い、代金引換、クレジットカードの4つの場合について、支払時期の表示例を示します。

 ・ 前払い式の表示例 :「代金入金確認次第、商品を送付いたします」「入金確認後3日以内に商品を発送」

 ・ 後払い式の表示例 :「商品到着後、同封の振込用紙にて一週間以内にお振り込み下さい」

 ・ 代金引換式の表示例 :「商品到着時に、係の人に代金をお支払い下さい」

 ・ クレジットカードでの表示例 :「与信後、一定日に引き落しされます」

 

Q6.支払方法及び表示例

A6.以下に、代表的な例を書きます。

 ・ 振込みによる支払      : 郵便振込、銀行振込

 ・ 代金引換えによる支払   : 郵便による代引き、宅配業者による代引き

 ・ クレジットカードによる支払 : クレジットカード番号の入力  

 

Q7.当店では、特に支払時期を明記していませんが、後払い式(又は代金引換式)通信販売をしており、お客様に迷惑をかけていないつもりです。これでも表示しなくてはいけないのでしょうか。

A7.支払時期が後払いであっても、法律上、支払時期を表示していただくことになります。
 なお、支払時期を明示していない場合だと、お客から支払時期はお客の都合の良い日でもよいと勝手に解釈される可能性もありますので、しっかりと表示する必要があります。

 

【引き渡し時期】

Q8.引き渡し時期とは....。

A8.事業者の方が消費者からの注文を受け付けた後に、商品が消費者の元へ届く(役務の場合にはサービスを受けられる)時期をいいます。

   引き渡し時期は期間又は期限をもって明確に表示して頂くことになります。

   例 : 「○日以内」、「○月○日まで」   

 

Q9.当社では、特に引き渡し時期を明示していませんが、後払い式(又は代金引換式)通信販売を行っており、お客様にはこれまで迷惑をかけていないと思います。それでも表示しないといけないでしょうか。

A9.後払い式であっても、商品が手元に届く日が不明な場合、消費者は不安に感じてしまうなど、消費者は契約が破棄されたと解釈し、その後別の商品を注文してしまい、後でトラブルに発展してしまう可能性があります。確実に表示をする必要があります。

 

Q10.当方は受注請負ですので商品の引き渡し時期がはっきりしません。この場合どの様に表示したらよいのでしょうか。

A10.受注生産の場合、生産過程で多少の予定のずれが生じる可能性はあるかと思われます。ただし作業日数はおおよそ商品毎に決まっているかと思われます。この場合には、最低何日間、日数がかかる旨を表示すればよろしいかと思われます。

 

【返品の可否と条件】

Q11.特定商取引法にはクーリングオフがありますが、どうしてもクーリングオフを受けなくてはいけないのでしょうか。

A11.よく誤解されている方がいらっしゃいますが、特定商取引法の”通信販売”には、クーリングオフ(無条件解約)制度の規定がありません。当該制度を設けるか設けないかは、事業者の判断で決めて頂くことになります。

 また、消費者の方で通信販売においてもクーリングオフ制度があり、無条件解約が出来ると思われている方がいらっしゃいます。事業者が独自で当該制度を設けている場合は民法・商法の規定が準用されます。特定商取引法の通信販売においては、クーリングオフ制度は規定されておりません。従って、事業者が独自で当該制度を設けている場合は事前にその制度の内容を良く確かめることが必要です。

 

Q12.返品の可否と条件としてどのような表示をすればよろしいのでしょうか。

A12.特定商取引法の通信販売では、返品を受け付けるか、受け付けないか、返品の可否を表示する必要があります。例えば返品を一切認めない場合には「返品不可」等と返品を受け付けない旨を表示して下さい。

 なお、返品を受け付けない場合は受け付けない旨、受け付ける場合には受け付ける旨と条件を表示する必要があります。

 幾つかのホームページを見ると「特約に関する事項」の例としては以下のようなものが見受けられます。

  ・未開封のものに限り返品可能です。

  ・商品到着後7日間以内に連絡があったものに限り返品可能。

  ・初期不良と思われるもので当社が認めたものでれば返品可能。

  ・返品可能。ただしお客様の都合による返品は不可

 

【販売業者名】

Q13.私は個人で事業をしています。個人事業者であっても事業者名を表示する必要があるのでしょうか。

A13.販売業者名は責任の所在を明らかにするため、法人でも個人であっても販売業者名を表示する必要があります。

 個人事業者の方の場合には、個人事業者名の他、屋号を表示して頂くことになります。

 

【住所、電話番号】

Q14.お問い合わせのためにメールアドレスをホームページ上に表示しているので住所、電話番号を記載する必要がないと思います。表示しなくてはいけないのでしょうか。

A14.特定商取引法では、住所、電話番号とも広告に表示することが規定されております。

   事業者の実在確認のため、問合わせ時の連絡方法の多様性の面からも当該項目の表示は重要ですので表示をお願いします。

 

Q15.「電話番号」を記載するということは、24時間電話に対応できる状態にしなければならないということですか?

A15.事業者への問合わせに対して、住所やメールアドレスの表示だけでは消費者は迅速な行動が出来ません。そこで、所在地確認の意味も込めて、電話番号についても広告上に表示して頂くことになっています。

 よって、ご質問のように24時間電話にて対応しなくてはいけないという意味で設けられている訳ではありません。

 

【代表者(責任者)名】

Q16.代表取締役社長の名前を表示しなくてはいけないのでしょうか。実際は係りの者が対応していますが。

A16.特定商取引法では代表者名又は通信販売に関する業務の責任者名を表示することになっていますので、必ずしも代表取締役社長名でなくても構いません。ただし、問い合わせがあった場合、責任を持って回答をして頂ける責任者の名前を表示して下さい。

 

Q17.個人で事業をしています。「代表者名」の項目に個人名を表示しなくてはいけないのでしょうか。

A17.個人で事業をされている方の場合には、代表者名(個人名)を表示する必要はありません。

 

3.関連サイト及び参考書籍

  1.関連サイト

    社団法人日本通信販売協会(http://www.jadma.org

    電子商取引推進協議会(http://www.ecom.or.jp

  2.参考書籍

    平成12年度 特定商取引に関する法律の解説(財団法人通商産業調査会)

    通信販売AtoZ 企業のための手引き(社団法人日本通信販売協会)

 

4.参考条文等

  ・特定商取引に関する法律

  ・特定商取引に関する法律施行令

  ・特定商取引に関する法律施行規則