原発稼働中断でトルコから発電船4隻リース検討

 韓国知識経済部(省に相当)と韓国電力公社は6日、霊光原発5、6号機の稼働中断に伴う冬季の電力不足対策について緊急会合を開き、政府がトルコから出力15キロワットの発電船4隻を賃借することや、公共機関の非常発電機を稼働させることなどを柱とする対策案を協議した。

 霊光原発5、6号機(合計出力200万キロワット)は、部品の品質保証書の偽造問題が発覚し、稼働中断に追い込まれ、暖房需要が増える冬季の電力不足問題が急浮上した。

 発電船は文字通り船舶に積まれた発電機で発電を行う。主に天災や非常事態、電力が不足している開発途上国で使われる。知識経済部の当局者は「電力事情が深刻な状況にあるため、発電船の賃借を検討している。1月の電力需要のピークまでに借りられるかどうか、送電網への接続可能性などについて、多角的に協議している」と述べた。韓国がトルコからの発電船賃借を計画しているのは、トルコが電力船分野で進んだ技術力を持っているためだ。

 電力当局はまた、出力1000キロワット以上の非常用発電機を持つ公共機関に、電力需要のピーク時間帯に発電機の稼働を義務付ける方向だ。50万キロワット程度の電力供給が見込まれるという。

 韓国政府が対策を急ぐのは、電力不足が予想よりもはるかに深刻だからだ。当初は12月に寒さが本格化するまでは電力需給が悪化しないと予想していた。しかし、原発2基が稼働を停止した翌日の6日午後4時12分に、電力供給量から需要量を差し引いた予備電力が500万キロワット以下に低下し、「準備」段階の電力警報が発令される事態となった。

金徳翰(キム・ドクハン)記者
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