プロバスケ審判も金品授受、4大スポーツ不正まみれ

 アマチュアバスケットボールの審判だけでなく、プロバスケットボールの審判も「有利な判定」の報酬として金品を受け取っていたことが明らかになった。プロ・アマチュアを問わずスポーツ界に審判買収や金品のばらまきが横行していることを表す事件だ。

 韓国のプロスポーツ界では昨年のプロサッカー八百長事件に続き、今年はプロ野球・プロバレーボールで八百長が発覚している。そうした中、今回プロバスケ審判買収が発覚し、4大人気プロスポーツ全てで不正が行われていたことが分かった。

 アマチュアバスケ審判金品授受事件を捜査している釜山警察庁捜査第2係は「韓国プロバスケットボール連盟(KBL)の審判(44)がシーズン直前の2008年10月、プロバスケ・チームの支援課長(42)から『所属チームをよろしく頼む』と言われ、現金200万ウォン(現在のレートで約15万円、以下同じ)やノートパソコン1台など合計300万ウォン(約22万円)相当の金品を受け取っていたことが分かった」と6日、発表した。警察は審判と金品を手渡した支援課長をこれらの容疑で立件する方針だ。警察によると、審判は「金品は受け取ったが1カ月後に返した」と主張しているという。2人の金品授受は翌年KBLに摘発され、審判は年俸削減1000万ウォン(約74万円)と3ラウンド出場停止処分を受けたとのことだ。

 昨年のプロサッカー八百長事件では韓国代表経験のある崔成国(チェ・ソングク)選手やキム・ドンヒョン選手ら47人が永久追放され、今年初めにはプロ野球でも八百長スキャンダルが発覚、プロ野球投手2人が永久追放された。また、プロバレーボールでも八百長により11人が永久追放されている。大韓バスケットボール協会は2007年の全国少年体育大会でも審判の金品授受が行われていたことが明らかになり、執行部7人が勝敗操作をしたとして辞任した。プロスポーツ界でも特定の審判による甘い判定が問題になってきたが、今回はその一部が八百長であることが発覚したという声もある。バスケは審判の判定一つで試合の流れが逆になる可能性があるが、審判が故意に誤審をしたとしても比較的目に付きにくい。このため、これまでプロバスケ界では各チームが審判の担当割り当てに公の場で疑問を呈してきた。

 今回警察の捜査で明らかになったプロバスケ審判買収事件は金額が少なく、サッカー・野球・バレーボールとは違い勝敗操作を指示するブローカー勢力が加担した痕跡はなかった。しかし、検察・警察がプロサッカー・プロ野球の八百長事件を捜査した当時はブローカーなどから「バスケにも八百長がある」という証言があったという。現にサッカー・野球・バレーボールの八百長に関わった違法賭博サイトでは、プロバスケを対象にした複数の方式の賭け勝負が行われていた。

 元バレーボール選手のイム・スウォン慶北大学教授は「勝敗操作は『監督たちの談合』『審判による甘い判定』『監督の審判・監督官買収』『保護者・指導者・協会を巻き込んでの大会成績事前決定』の四つのタイプがある。プロであれアマチュアであれ、これを防止しなければスポーツの存続意義自体が脅かされることになる」と話す。

 警察はアマチュアバスケ審判と監督・コーチの金品授受事件をめぐる捜査を終了し、検察に送致した。警察は立件した73人のうち大韓バスケ協会の審判委員長(60)と審判幹事(48)を拘束した。審判委員長は全国のアマチュアバスケ・チームの監督・コーチから85回にわたり6100万ウォン(約450万円)を受け取っていた疑いが持たれている。審判幹事は同期間に有利な判定などの報酬として、155回にわたり他人名義の口座を通じ計1億ウォン(約740万円)を受け取っていた疑い。

チョン・ビョンソン記者
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