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「県立図書館の閲覧・貸し出し廃止、川崎は廃館」と県教委方針/神奈川

2012年11月8日

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 県内屈指の専門書を有する県立図書館2館について、県教育委員会は7日、横浜市内の1館に図書所蔵機能を集約し、閲覧・貸し出しサービスは廃止する方向で検討していることを明らかにした。川崎図書館は廃館となる見通し。県緊急財政対策に基づく施設見直し計画の一環で、今後は市町村立図書館の機能を補完する事業に特化させる方針だ。都道府県立図書館を県民が直接利用できなくなるケースは例がないという。
 
 県教委は、県立図書館の役割として▽図書の相互貸借システムの運営▽司書の研修▽専門書の収集-などを列挙。県内の公立図書館は、全33市町村で40年ほど前の約4倍に当たる75館が整備されていることから、「閲覧や貸し出し業務は県民に身近な市町村が担うべき」との考えを示した。

 県立図書館2館の蔵書計約104万冊は、公立図書館など112機関が加入する「県図書館情報ネットワークシステム」(KLネット)を大学や企業に拡充し、各館で共有する仕組みを構築。いずれの施設でも専門書を閲覧可能とすることで、2館で年間約43万人の「利用者の利便性はさらに向上する」としている。

 川崎図書館は、敷地(市有地)の借用期限が2017年度末となっている上、建物が老朽化しており、市の再編整備計画に合わせて取り壊される見通しだ。

 これらの見直しで県教委は、2館の年間総事業費約12億400万円(11年度決算ベース)のうち約7割を削減できると試算。ただ、実現には市町村側の理解と協力が欠かせないため、各自治体担当者を含めた検討組織を立ち上げ13年度中に検討、14年度以降に方針を決定したいとしている。

 県教委の二見研一教育局長は「公の施設という観点からは廃止に該当する。市町村と連携した新たな図書館の形態をつくっていくため、議論を尽くしてロードマップを示していきたい」と述べ、県民意見を募る考えも示した。7日の県議会決算特別委員会で、松崎淳氏(民主)の質問に答えた。

◆県立図書館
 県立図書館(横浜市西区紅葉ケ丘)は、隣接する県立音楽堂とともに当時数少ない文化施設として1954年に開館。社会・人文系や神奈川に関する資料など高度な学習ニーズに対応してきた。蔵書数は約80万冊で、横浜市立中央図書館に次ぐ県内第2の規模。県立川崎図書館(川崎市川崎区富士見)は京浜工業地帯の発展を背景に58年に開館。自然科学・工学・産業技術系に重点を置き、国内外の工業規格や会社史のほか「県知的所有権センター県立川崎図書館支部」として特許情報も提供している。

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