馬毛島開発社長 米軍機訓練誘致を表明/西之表
市議会特別委 市からの「独立」要望
(2007 12/18 07:24)
 西之表市の馬毛島が米軍空母艦載機離着陸訓練施設の候補地に挙がっている問題で、同島のほぼ全域を所有する馬毛島開発の立石勲社長(74)が17日、市議会宇宙開発等馬毛島対策特別委員会で「夜間離着陸訓練(NLP)の誘致を行っている」と明らかにした。公の場での誘致表明は初めて。
 立石社長は2日、誘致を急ぐために馬毛島を同市から分立させ、独立した自治体とする「市町村の廃置分合及び境界変更の申請書」を市議会に提出、同特別委での発言を求めていた。
西之表市議会で米軍空母艦載機離着陸訓練施設の誘致を明らかにした立石勲社長=17日午前10時
 17日は、馬毛島に石油備蓄基地誘致を計画した1974年以来の経過を説明。数年前、米航空貨物会社の誘致に失敗した後、米軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機が硫黄島(東京都)などで行っているNLPの施設誘致を始め、「最近ようやく候補地に浮上してきた」と話した。
 また、中種子町議会が9月定例会で旧種子島空港跡地に自衛隊を誘致する陳情を採択したことに絡み、「自衛隊は隠れみので後ろにNLPがある」との見方を示し、同町に先を越されないように馬毛島誘致を急ぐ考えを説明した。
 委員の「独立の自治体を作る目的は米軍訓練地が目的か」との問いに、「よそに取られるのをひっくり返すにはそれしかない」と答えた。
 申請書と同趣旨の陳情を同日、市議会に提出。2008年3月の定例会に諮られる。
 NLPを含む空母艦載機の恒常的な離着陸訓練施設については、在日米軍再編で09年7月以降の早い時期の選定を目標としている。国は「日米間で協議中」とし、西之表市や鹿児島県に具体的な話はない。
 立石社長は南日本新聞の取材に対し「独立が難しい場合は三島村か枕崎市への編入も考える。33年間誘致企業として恩恵を与えてきたつもり。西之表市に貢献できる利益を確保したい」と語った。
 
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