竹田恒泰日記

長らく放置していたブログを動かし始めました。Yahooでのブログはそのままにして、Amebaを新たに使い始めることにします。


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 「そこまで言って委員会」(平成24年9月30日放送)で久しぶりに所功氏と対論しました。

 放送は編集されているため、対論の全体を把握しずらいと思い、当日、私がICレコーダーに録音しておいたものを、文字起こししましたので、参照してください。

 もちろん、放送されていない部分も含まれます。

 この文字起こしは、省略せず、全文を掲載しています。


 11月10日発売の月刊『Voice』12月号には、この日の所氏との対論について、私の論考を掲載していますので、そちらも参照してください。

 タイトルは

「『たかじんのそこまで言って委員会』での発言を徹底検証=所功氏の浅薄な女性宮家創設論~憶測で語らず、議論から逃げず、責任ある発言を心がけていただきたい」

 です。


(以下、文字起こし)


辛坊:はい、お待たせしました。所功先生です。よろしくお願いいたします。所先生のまっすぐな主張はこちらです。その前に伺っておきますが、竹田さんとのご同席は大丈夫ですか?


所:もちろん結構です。あのただし、前に補足があったんですが、最近会ったというの全然会っていませんのでそれは嘘です。


辛坊:なるほどなるほど。最近会ったと、こないだ竹田先生がこないだここへ来た時おっしゃった


竹田:最近とは言って無いです。所さんとお会いしたんですけどって言って、これ平成21年の8月30日朝8時ですね、ANAインターコンチネンタル…


所:そう、2年以上前の話なんです。


辛坊:はい、微妙な火花がすでに散っております。


辛坊:進めて参りたいと思います。さ、所先生の主張ですね。「女性宮家を創設すべき!」
1、皇位は皇統に属する皇族が継承する。


所:はい、その前に私ですね、この春、壇役を一旦引いたんですが。ここ3~40年学生に接してきまして、日本の学生よりも外国から来ている留学生の方が、日本に対する関心が強いと言いますか、特に皇室についてもですね非常に、欧米系の方もそうですがアジア系の方も非常に憧れと言うか、を持っておられて、我々以上に日本の皇室の意味と言いますか大切さを感じられておると。
その事を私自身、あるいは私共自身もう少し再認識する必要がありますのは、誰もが若干の意見が違いあっても、この2000年以上続いきた皇室が今後とも続いていくと言うことの為にどうしたらいいのかという知恵を出し合うことだと思うんですね。その為に基本認識で大事なのは、要するにこの2000年来続いてきた皇室は、皇統に属する皇族が継承してこられたと言う事です。皇統に属するというは、天照大神を皇祖神とする神武天皇以下の方々が、皇統に属する方と言うことですね。特別のなんと言いますか、お家柄ということです。
もう一つは、そのお家柄の御子孫であっても、皇族を離れた人は対象になりませんから、皇族という特別な身分に留まっていることが必要なんですね。その二つの要件。
皇位継承なりあるいは宮家の相続に必要なことは、皇統に属しておる方であることと、皇族という身分に留まっておることでありますから、基本的には男性であれ女性でも…


辛坊:要は民間の方になられた場合は竹田さんが主張されるような方は、すでに皇族では無いから継承の対象では無いと、そういうことですね。


所:そういうことです。


辛坊:ただ多分、一番の議論は「皇統に属する」が男系で無ければならない、という事はどうなんだって話で、


所:そういうことです。


辛坊:2番目の話ですね。
「男系男子限定が続けば、三代後の先が不安」。


所:はい、実は、日本の125代にあたる天皇はほとんどが男系男子であられました。つまり、皇統に属する方の中から男系の男子を選んできた訳です。これ重要な意味がありまして、やはり、この千数百年来皇位を継げる方は男系の男子が良いという判断をする、そしたらそういう家を皇室の方々が国民が大事にしてきた訳ですから、その事が現在の皇室典範に規定されておるわけですね。だから、そういう意味で皇室典範の第一条に言う皇位は皇統に属する男系の男子が継ぐということは大事にすべきだと思います。大事すべきだという前提があるんですけども、現実を見ますと今の陛下に万一の事があった場合、その次はどうか、その次はどうかと三代先まで男系男子が継ぎうると悠仁親王まで継ぎうるという可能性まであるんですが、その先はどうなるかと言いますと、まず悠仁親王がご即位になる段階で、もししかるべき方と結婚されてそこに女子しか生まれなかったらどうするのかとか、そんな事を考えますと、やはり将来に向けて立てば、ちょっと具体的すぎるかもしれませんけど、悠仁親王の御妃選びの時に必ず男子を産む方でないと、結婚できないとかすべきでないとかなりますと、お相手が見つからない可能性すらあると…


辛坊:現状、皇室典範をそのまま継続すると悠仁様がご結婚される、その段階で悠仁様お一人しか皇族は実質居なくなると言う事になると、


所:そうなんです。そのことが要するに…


辛坊:悠仁様に男の子ができなければそこで、皇室は現状の皇室典範上、途絶えてしまう


所:という可能性が、恐れが多いと。これが二番目の問題


辛坊:はい、三番目、


所:その事と三番目は非常に関係がありまして


辛坊:「宮家は皇族女子の相続も認めないと絶滅する」


所:はい、つまりは皇位継承者だけでは無くて宮家と言う、まぁ現在数家ありますけども、その宮家も基本的に男系男子が継ぐという前提がありまして、そして養子を認めないということになっておりますから、既に昭和天皇のご兄弟でありました秩父宮家とか高松宮家とか無くなってしまいました。それから現在でもお子様がおられない常陸宮家はいずれ無くなる可能性があるんですが、それ以外にでも、特に女子しかおられないお家が三笠宮家であれ、高円宮家であれありますから、そういう所が無くなるどころか、実は秋篠宮家も悠仁様が将来皇太子となり天皇になられますと、秋篠宮家を継ぐ方が居られなくなってしまう。皇太子様の所には女子しか居られないから居られなくなってしまう。そういう事ですと、結局宮家もやはり女子がちゃんと皇族として留まってもらえるような事を考えておかないと、悠仁様が即位される頃にほとんど若い皇図が誰も居なくなってしまう。いうことが一番心配されることです。


辛坊:まさしく現状、皇室典範上悠仁親王殿下が成人されるとそこしか皇族が居なくなる可能性が非常に高いからどうするか、って言う話で女性宮家を創設すべきだ。


所:はい


辛坊:女性宮家っていうのはどうですか、今の女性皇族は全部宮様でそのまま残るっていうイメージですか?


所:いや、ここをね、じつは総論と各論と考えなければいけませんのは、皇統に属する皇族というのが一番大事だと思うんです。つまり、神武天皇以来の血筋を引いおられる方が皇族という身分に留まっておられるのが一番大事な訳ですから、その方々が今後どうなるかと考えますと、やはり私自身は、女性宮家を認めなければ、今の制度で…

辛坊:女性宮家をもし認めて、それを非常に限定した形で認めたとすると、恐らく中央に存在されることになるのは愛子様ということになりますね。


所:いや、それは必ずしもそうではなくて…


辛坊:だけど、愛子様が宮様に残られますよね、そうした時に皇位継承権の順番を長子優先にするなら愛子様ということになるし、今の皇室典範で男子優先なら秋篠宮様のお子様ということになりますが、どんなイメージですか?


所:そこで非常に大事な事がありまして、実は私共は現実の世界に生きておって、皇室が現存しておられて、これから10年先どうなっていくかと考えます時に問題を何もかもいっぺんに解決するのは無理があると思うんですね。今大事な事は皇位は男系男子が三代先まで継げるというのが、現に可能性としてある訳ですから、これをそのままきちんと大事にする、ということにしますと、女性宮家を認めるということは、女性宮家の継承者に皇位継承を認めるということでは無いわけです。それを切り離して議論するということが、既に昨年来行っておりますけども、その事を端的に指摘されたのが、前の侍従長の渡邉允さんらです。渡邊さんが、書かれました「天皇家の執事」という本があります。これはあの、しばらく前に出ましたものが昨年の暮れに文庫本で出ましたが、この文庫本のあとがきでこういう事を言っておられるんですね。これは私共皇室を考える上で、陛下がどんなお考えであるかを直接お聞きすることが出来ないんですが、その一番近くにおられた方がこういう事を言っておられるんです。
『つまり、現在の皇室を考えた時に、何が必要かと言うと要するに現行の皇室典範をそのままにして、やがてすべての女性皇族が結婚なさるとなると、皇室には悠仁様お一人しか残らないということになってしまいます。』ということを指摘された上で、『そこで例えば、内親王様が結婚されても新しい宮家を立てて皇室に残られることが可能になるように、皇室典範の手直しをする必要があると思います。』途中少し、略しますけども、『これは、一日でも早く解決するべき問題では無いでしょうか。そこでこの問題は、皇位継承の問題とは切り離して考えるべきで、皇室典範の皇位継承に関する規定は、現状のままにしておけばよいのです。仮に将来結婚された後も、皇室に残られた女性皇族の方に、お子様がお産まれになった場合に、その方に皇位継承資格があるかどうかは、将来の世代がその時の状況に応じて決めるべき問題です。』という風に指摘しておられるです。


辛坊:そうするとね、パッと聞いた時に最大の疑問は、女性宮家の創設するだけでは皇統が途絶えるというリスクは回避できない訳で、今の話で言うとその女性皇族が、どっか民間の男性と結婚されてそこで産まれた子供には、皇位継承権を将来認める可能性を拓くということですね?要するに。


所:つまり、私自身はですね研究者の立場から一貫して言っておりますのは、制度には整合性、関係性が無ければいけませんから私自身は、女性天皇も女系天皇も女性宮家も認めるべきだという立場なんですね。しかし、それは私の立場、意見であって言責な選択としては今の皇室典範の下で男系の男子がおられるのであるから、皇位継承問題をそのままにしておく。しかしその間に、女性皇族が居なくなってしまうんであれば、女性宮を認める。そして私の論理でいけば、当然その方のお子さんも皇族として皇位継承権を持つべきだと思いますけどもそこで意見が分かれますから…


辛坊:わかりました。ということで、こっから議論を皆様に深めてもらいますが、その前に所先生のプレゼンは心に刺さったかどうか、一斉にドン!


辛坊:田嶋さん意外ですね、「刺さらない」。


田嶋:え!?あっ、ごめん逆、逆。ごめんごめん。

勝谷:興味が無いんだよね?


宮崎:いやそんな事無いでしょ。


田嶋:どうしてそういう事言うの?あの、私は、いわゆる天皇制を廃止したいって言うんだったら本当にこの方の言う方法で良いと思うんです。(竹田指しながら)でももし、天皇制を国民の心の柱にして存続させたいと思うんなら私は、所先生の仰る事が非常に可能性の高い存続の一つの形、とてもいい形という風に思ってます。だから天皇制を維持するか維持しないかによってこれは決まるけど、私は進駐軍が来てこの憲法を決めた時は、男系男子に限定しておけばそのうち、天皇制は無くなるだろうって深慮遠謀があった様な気がします。で、もし残しておきたいんだったら、私は所先生の仰る事を守った方がいい。とは思います。


宮崎:そうすると、田嶋さんも天皇制度というのは持続させたほうがいいと、そういうお考えですか?


田嶋:ちょっとそこはあまり今、私にイエスかノーかを強要しないでください。


宮崎:強要してないよ


田嶋:ただ仮定としてその選択肢を考えたときにもし残しておくんだったら、所先生の仰るのがいいなと思います。


勝谷:合理的、合理的だって。


辛坊:加藤さん。


加藤:私はこの前、竹田さんがおっしゃった意見にほぼ全面的に賛成なんですね。要するに天皇って存在は何かっていうと、やっぱり男系男子の血統というものが、125代続いてきているところに意味があるんで、女系天皇を認めてしまえば、そこの血統は途絶えてしまうんですよ。


所:だから今の議論を、やっぱりきちんとしなきゃいけませんのは男系の男子は当面、維持すべきだという前提はあるんですよ。そのことをしっかりしておきませんと、いつまでたってもつまらないその男系か女系かという議論になるんで、そうではなくて、男系の男子が長く続いてこられ、続けてこられたことを今後3代先まで続けるのだから、しっかり守りましょうと、そのために大事なことは、


加藤:いやいや、その議論は分けるとしましても、じゃあ、女性宮家だけ作る意味がないじゃないですか。


所:あります


加藤:それはどうして意味があるんですか?


所:秋篠宮家が悠仁さまが、将来、皇太子や天皇になられたときに、お姉さまが皇族でおられない状態と、皇族として宮家を立てて弟をお助けになると、全然違う訳ですよ。そういう意味で、
皇族の女子が宮家を立てて皇室に…


加藤:具体的にお聞きしますが、お姉様として、天皇に仮になられた悠仁様の何を助けるんですか?


所:色々ありますよ。


加藤:色々ってどういう事ですか?


所:例えば、黒田清子様になられた方が元々両陛下をお助けになったことは恐らくご存知かと思いますが、これはね家族としてのね、身内でお支えになることっていっぱいあるはずです。これは外に知られている以上に、大きいものがありますので。


加藤:それは宮家じゃなくても出来てる話じゃ…


所:また違います。一切出来ません。

加藤:今のお話で言うと、要するに宮家で無くなられた訳ですね、ご結婚されて。でも今の両陛下を支えられてる訳ですよね?


所:できません。


加藤:いやいや、今現在の事を仰ってる訳でしょ?現状がそうだと言う事でしょ?


所:黒田様になった以上、簡単には皇室には行けないんですよ。


竹田:でも充分に祭祀をなさっている訳ですから…


所:そういう身分の違いと言うものをきちんと辨えておられるのがあの方のご立派な所であって…


竹田:あの清子様は、民間人になられてから伊勢の神宮の祭主をなさっていますけれども、祭主をなさるということは、陛下のお祭りをお助けになることですから、それは陛下の一番重要な部分を民間人となられて支えてらっしゃる動かぬ一つの状況だと思います。


所:それがごく最近、考えられた事なんですけども、それでも実は北白川以来、伊勢神宮の祭主と言うのは元皇族として皇室に縁のある伊勢神宮にお仕えになるということで、決して皇族としてお仕えになるんじゃないんですね。その事を明確に分けませんと…


竹田:皇族としてしか支えられない項目は何ですか?


所:色々あります。


竹田:何ですか?


所:具体的に言えば、皇室における直接的な両陛下のなさっておられる事と、その周辺で皇族の身分でなさることが、もう竹田さんなら充分ご存知でしょうけど、何十何百とあるんです。


竹田:それが分からないので聞いているんです。


所:そういうものを天皇皇后様ご自身がなさることと、皇族としてなさる事とが、区別されなければなりません。


竹田:具体的に何ですか?具体的に何でしょう?


所:具体的にありますよ


竹田:教えて下さい


所:まず皇族として皇室のお祭りがありますね?両陛下がなさいますね?皇族が参拝されますね?元皇族は参拝できません。それはお解りですね?


竹田:でも今申し上げた通り、民間人としてでなければ祭祀できないわ…


所:宮中祭祀に出られますか?元皇族が。所:現にありますか?


竹田: 清子内親王は民間人となられて祭主をなさっていますよね?


所:伊勢神宮の話ですよ?皇室祭祀に直接出られますか?


竹田:ですから、皇族としては皇室祭祀を支えることはできるでしょう。でも民間人となられたら今度は、伊勢神宮の祭主という違う形での重たい役割を担ってらっしゃる訳ですから


所:それに類することはいっぱいありまして…


竹田:民間人になったことによって全く陛下のお祭りを支えられないというのは僕は違うと思います。


所:いやそこが、非常に大事な事で今一部に言われておりますのは、今仰った伊勢神宮の祭主のような形で例えば皇室を出られた方も皇室のお仕事をずっと続けられたら良いという議論がこないだの有識者会議でもありましたけども、それこそが非常に大きな問題なんですね。やはり皇室を出られた方はきちんと身分を離れたんだと辨えられて、それで普通の社会にお務めになるということが大事なんです。


辛坊:ま、ま、あの女性の宮家の意義は意義で別にあると思います。やっぱり本質的な議論としては、その、女系の天皇に道を開く可能性の是非論…


勝谷:伺いたいのは、所さん、女性宮家、例えば、ま、創るとしましょう。例えば愛子様は、あのまま民間にいかれるということ。いかれて悠仁様いらして、たしかにちょっと想像しにくいところがあります。一代宮家じゃだめなんですか?


所:一代宮家で議論があるんですね。たとえば、明治時代でもできた宮家はほとんどが一代宮家が前提なんです。なぜかというと、両陛下を支えする宮家が必要だと。一代宮家って言うのが一旦できたんですね。ところが、これ、色んな事情がありまして、二代にせよ、三代にせよというアイデアでえいせい(似非?)宮家になったんです。だから私は、一代宮家というあり方が、全然、可能性としてないわけではないと思います。


勝谷:つまり、おっしゃっているのは、その場の、その、やっぱり藩屏が、昔やったら華族もありいろいろあったのが、今、藩屏がいなくなって、陛下お一人になる。で、竹田さんの心配は、そこに血統がいくのではないかという心配がある訳だから、その間の、とるならば、一代宮家って僕はいい考えだと思います


所:だから、具体的に渡辺前侍従長がおっしゃっておられるのもそういで女性宮家を創っても、その方のお子様が皇位継承を持つかどうか、それ、あの、決まらない、決められない


辛坊:ただ、あの、それでは、皇族、ま、皇室が絶えるということを防げない話なんで、また元に戻ってきてしまうんで、だから、ようするに、所さん、はっきり、言えば、女性、女系の天皇に道を開く、ま、一つの、ことになるという方向だと思うんです。竹田さんは、それは絶対に認められないというお立場だと思うんです。竹田さんがどうしても認められない理由は何ですか?


竹田:えっとですね、まず、所先生は、いわゆる、一般的に言われている女系派と言われている人とは全然違うんですね。普通によく出てくる、例えば皇學館大学の元学長の田中先生とか、高森先生なんかもそうですけど


宮崎:田中卓さん


竹田:田中卓さんですね。要は、女系が正当であるということをおっしゃっている訳ですよ。ところが、所先生はそれをおっしゃってないわけですね。それで、あの、羽毛田元宮内庁長官とか、あと、政府も嘘をついていると、この前、この番組でもやりましたけども、女性宮家を創ると陛下のご公務が軽減すると言った。これは嘘、これは所先生、そういうことはおっしゃってないです。よく、よくご存知だと思うんですけども。天皇のご公務を担えるのは、それは摂政なり、臨時代行者として皇太子殿下がなさるだけでありますから、女性皇族方がですね、陛下のご公務を担うことは無い訳ですからそれをですね、羽毛田長官は、多分知りながら、わざと嘘をついて言ったんでしょうね。女性宮家の…


所:いや、それはね、ちょっとね、竹田さん、あの、同じこと繰り返してるから訂正しますけども。陛下のご公務を、直接誰かが代行できるはずがありませんよ。


竹田:それは皇太子殿下が…


所:そうではなくて皇室全体のご公務の一旦を、あの、皇族方が分担出来るということなんですよ。


竹田:違います。羽毛田長官もそうですし、野田総理も委員会で何度も言ってましたけども、陛下のご公務を軽減することが出来ると言った。それは僕は嘘だと言ったんです。ま、でも、所先生はそういった乱暴なことはおっしゃってないですが、私、尊敬申し上げているんですけども。私はですね、あと、あの、もう一つ言わせて…あ、これはいいや。あの、えっとですね、所先生は言ってる
ことが変わってます。私はですね、平成21年8月30日にANAインターコンチネンタルホテルで朝8時頃にお会いしたんですね。で、何が変わってるかというと変わってるから僕は評価してるんですけども。つまりですね、かつて、男のお子様がお生まれになる前、ご懐妊の前まではですね、所先生は、あの、これはもう、女系天皇でいいのだと、で、旧皇族の復帰とかそんなものは一切不可であるとおっしゃった。


所:いやいや、そんなことは言ってません。


竹田:いや、それは、ようするに、あの、民間人が、民間人が認めないということを言ってます。


所:大事なことは、ちょっと竹田さん、勝手なことは言わないでください。私が言ってるのは、男系男子が大事だし、続けるべきだと、どうしても行き詰まる場合には色んなことを考えとかないといけない。具体的に言いますとね、竹田さんは、よく紹介の時に、明治天皇の、え、ま、玄孫と言われますね。それはどうしてなんですか?


竹田:北白川宮能久親王の玄孫でもいいんですよ。


所:そうでしょ?けどね、大事なことは、明治天皇の、内親、オチョウ様、内親王がおばあさま…あたられるということで、要するに、女系を繋がって


竹田:違いますよ。違いますよ。


所:…いくということなんですよ。


竹田:違いますよ。私は北白川宮能久親王の玄孫です。


所:いや、でも、あなた自身が明治天皇の玄孫であることが、みんなの言うことを認めておられるでしょ?


竹田:あの、竹田宮恒久王と竹田宮昌子親王が、それが、皇族同士が結婚してる訳ですから、私は旧、私はですね自己紹介するとき、常に、旧皇族の竹田家の出身だと言う風に言っています。


所:そうそう。で、あなた、そう言っておられるのに、関わらず、周囲の人々が、あなたを明治天皇の玄孫だということが


竹田:それは事実ですから


所:事実ですけれども、それ、女系を通じて認められることでしょ?


竹田:いや、別に男系女系を…


所:そう言う意味では、男系とか女系ということがね、そう言う意味で、誤解されてはいけない。


竹田:ちなみに、テレビはそれを区別して言っていませんよ。私が一番最初にテレビに出たときは「語られなかった皇族たちの真実」という本を発表するときだったんですけど、旧皇族の竹田恒泰と紹介されたわけです。それは僕が指定したわけではない。すべてのテレビ局が旧皇族の竹田恒泰と言った。先生は旧皇族はかつて皇族だったものだけを限定しておっしゃっていますけども、それは、テレビ局は違う定義を使っているわけで、テレビも新聞もそうですけど。それは私が決めているわけではない。私は北白川宮能久親王の玄孫であります。


所:それを容認、黙認したんですね


宮崎:まぁいいや、その話は。ちょっとわかった、もう少し本質的な話をしよう。


竹田:本質的な話なんですけども何が変わったかと言ったら、所先生はお子さんがお生まれになる前は、女性天皇、女系天皇の道を開くという構図だったわけです。旧皇族が復帰するという案に対しては一切民間人はそれを認めないだろうという立場だったわけです。ところが、新しい本、「皇室典範と女性宮家」となっていますが、だいぶ表現が変わっているんですね。先生は以前から一括しておっしゃっているのが、男系により継承されてきた歴史の重みというのは極めて重たいと一貫しておっしゃっているわけです。仕方がない場合は女系天皇になってもそれは仕方がない。それは本質的に問題ないと言っている。僕がお聞きしたいのは、なぜ歴史がきわめて重たい、男系で2000年続いている歴史は極めて重たいと言っておきながら変わっても本質的に問題ない、その理由は何でしょう?


所:そうです。本質的には実は日本の皇室は神武天皇を初代とすると言いますけれども、当然皇室にもその前歴史があったわけです。神話の世界をどのように読むかによります。皇祖神を天照大神・女神にあおいでおるという事実を男系・女系、男性・女性とかいうよりも皇室の御祖先であることが大事なんですね。御祖先のご子孫が継いでいらっしゃる。


竹田:皇祖神が天照大神であるという根拠は何ですか。


所:古事記であれ、日本書紀であれ


竹田:いや、皇祖神ってたくさんいるじゃないですか


所:いや、それは大間違いで、皇祖とか皇祖※※とはありますけれども、今我々が国民信 仰として持っておる皇祖神は天照大神ですよ。


竹田:その根拠は何ですか。


所:伊勢神宮は天照大神を皇祖神として祭っているのですよ。


竹田:いや、違いますよ。皇祖神が天照大神唯一であるという根拠は何ですか。


所:要するに、そのように選択してきたというわけですよ。


竹田:ちなみに教育勅語と帝国憲法が作られたときに、皇祖皇宗という言葉が作られた。これはですね、井上毅が起草したものなんですが、皇祖は神武天皇、皇宗は歴代の天皇と言っている。神話を法律の中に持ち込まないという最大限の配慮をしているわけです。


所:それは教育勅語の配慮でして


竹田:帝国憲法もそうです。それは配慮として法治国家としてスタートしていますから、少なくとも神武天皇が…


所:天照大神は皇祖神じゃないんですか


竹田:皇祖神のひと柱です。たとえば


所:ひと柱くらいにしか思わないんですか。


竹田:ニニギノミコトもそうですよね


所:そこが一つの大きな違いです。大事なことは


竹田:それからイザナギの神が天照大神をお生みになって、しかも天照大神が高天原の統治者になられたのはイザナギの神勅があったからです。ですからもし、天照大神さまが皇祖神ならば、当然イザナギの神も皇祖神のひと柱であられるはずです。


所:そういう信仰が今、一般にありますか。要するに大事なことは


竹田:そういう神学の世界を持ち込まなかったわけじゃないですか。


所:私が言ってます歴史というものは時間の経過の中で古事記、日本書紀であれ、あるいはほかの古典の中であっても皇祖と呼ばれる方何人かありましても


竹田:いやいや、皇祖とは古事記、日本書紀には書いてないです


勝谷:皇祖を民間信仰ありますかって、民間信仰に落とし込んじゃだめですよ、所先生


所:いやいや


竹田:皇祖とは古事記、日本書紀には一言も書いてません。


所:いやいや、皇祖という概念はありますよ


竹田:どこに書いてあるんですか。


所:神武天皇記にあるじゃないですか。


竹田:神武天皇記っていうのは国選じゃないじゃないですか。神武天皇記っていうのは日本書紀ですか。


所:日本書紀ですよ。神武天皇記はご覧になったでしょ。即位4年に皇祖を祭るってあるじゃないですか。


竹田:それは皇祖のひと柱じゃないですか。


所:いや


竹田:じゃあイザナギの神は皇祖じゃないんですか。


所:いや、あのね


竹田:イザナギの神は皇祖じゃないんですか


勝谷:わかりました


竹田:皇祖ですよね


所:竹田さんはね


勝谷:俺と田嶋さんの言い合いよりずっと怖いです。丁寧な言葉を使いながら周りが何も口を挟めない。所さん、僕はね男系が絶えれば天皇家は絶えればいいって思ってます。それにおそらく天がそうするのでしょう。もし、天皇家が本物の天皇家であれば必ず続くはずです。


竹田:いや、あのね所さんが一番変わった


勝谷:やめなって


竹田:ここ重要なんです。ここ重要なんです。所さんが変わった一番大きい所はアナインターコンチネンタルでお会いしたときにですね、まぁ旧皇族の状況をお伝えしたんですけど、意識がだいぶ高まってきている、もしかしたら国民から求められれば、皇族に復帰するということを承諾するというそういう気概も高まっているという話をした。それは大変けっこうなことですねと。私としては旧皇族を活用する。養子なり、復帰なり、何らかの方法で旧皇族を活用して、いざというときに男系をつなぐためのリスクヘッジができればそれはいいですねとおっしゃった。かつての所先生はそういうことをおっしゃらなかった。旧皇族の復帰というのは国民が認めるわけがない。ところが、この本にはこう書いてある。旧皇族、その子孫に限定して誰かを結婚相手とする案もある。もし可能性が高いとすれば一考に値する。男系の男子に受け継がれたのだから、その慣習は可能な限り尊重しなければならない。このように書いてあるわけなんです。そこでちょっとお聞きしたいんですけど。


勝谷:辛坊さん、辛坊さん


所:どこが違いますか


勝谷:※※おこがみの合図が来てるんですけども、左翼よりもずっとたちが悪いですね。


辛坊:日本は神の国だということがよくわかりました


勝谷:辛坊さん、口挟めてないじゃないですか。


辛坊:いやいや、こういうときにはね、松嶋さん


松嶋:はー


辛坊:あなた、ジャッジメント


松嶋:もうどうしていいか、日本の話をされているとは思うんですけど、初めて聞く単語が多すぎて


辛坊:初めて聞く単語?天照大神は?


松嶋:わかります


辛坊:イザナギは?


松嶋:えーっと中卒には難しいことが


竹田:要は、天照…


津川:一般人としてお聞きしたいんですが、つまりこの間竹田さんは旧宮家の復活、所先生は女性宮家、断絶しないための方法論から言えば、両方認めるわけにはいかないんですか。


竹田:つまり


所:そこも一つ大事なところなんですけど、変わった変わったというのは大間違いで


竹田:変わりましたよ


所:本質的に重要なことと


竹田:だいぶ変わりました


所:2番手、3番手で考えないといかんことが


竹田:基本的には変わんないでしょ


所:要するにまずは男系男子を維持すること。しかし、その間に女子がおられないといけないから女性宮家を認めること。将来にあたってそれでもなお本当にお子さんが得られるかわからないのであれば、旧宮家の中で、特に明治天皇来、章典につながる旧宮家のご子孫が復活されるのを考えておかなければいけないということですから。要するに全体として先ほど申しましたように皇室が末永く続くように知恵を出し合うと、二者択一ではいけない。竹田さんと根本が違うわけではないんですが、重点が違う。


津川:あの、竹田さんは2番目に旧宮家、所先生は2番目に女性宮家。2番目と3番目がちょっと入れ替わっただけ


竹田:入れ替わってはないですよ


辛坊:根本的に違うのは絶対に男系じゃないとダメ。いや場合によっては女性でも


勝谷:そう、そのとおり


辛坊:ものすごく本質的な違い


ざこば:ところが、所先生事態はやっぱり男系やと思ってはる。なんかあったときの案として言うてはる。


津川:田嶋さんが言ったように途絶えちゃいけないっていうのを大前提にして考えれば刺さるっていう


辛坊:ところが、竹田さんはこれをやると女系に天皇の道を開くから絶対に許せない


津川:じゃあ途絶えていいんですか


竹田:途絶えさせないようにするわけです。所先生のおっしゃることも98%賛成。この3つ並んでいるのも大賛成。ただ、じゃあこの危機を乗り越えるために女性宮家が必要だと先生はおっしゃいますけど、その前に考えることがある。要するに旧皇族を活用する方法がまだあるわけで、万策尽きた上でその話が出るならともかく、まだ男系継承を確保できる方法が目の前にある。


津川:だから2番目と3番目が違うだけ


辛坊:ファイナルジャッジメント


田嶋:あのね、国民は天皇家を尊敬しているが20%、好意をもって親しみを持っているが80%、天皇もかわいいねーって


勝谷:そういうもんじゃないんだよ、皇室は


竹田:それは2の次3の次ですね


田嶋:大事に存続していくとすれば、国民に愛されるとしたら、60年も70年も前にいなくなった人をもう一度持ってきてもダメなんですよ

(文字起こし、以上)


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