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風評被害克服へ一丸 国、県誤検出で対応協議 天栄牛畜産農家

 県内の肉類の放射性物質検査で、厚生労働省と県が天栄牛から暫定基準値を超える放射性物質が検出されたと誤って発表したことを受け、天栄村は20日、村役場で畜産農家懇談会を開き、今後の対応を協議した。
 畜産農家約10人が出席した。村職員が福島第一原発事故の影響などを報告。放射線量に注意するため、家畜の飼育に当たってはわき水や流水を使わず、放牧しないよう求めた。風評被害の補償問題は長期化や裁判が予想されることから、「農畜産物が売れなくなったことを示す証拠書類を保管してほしい」と呼び掛けた。
 一連の検査ミスを受け、県産牛の相場が一時下落するなどの被害が確認されている。出席者からは国や県の適切な情報開示、風評被害の克服を求める声が上がった。これらに対し、兼子司村長は「検査ミスは人為的なものであり、村が受けた被害は他地域の風評被害とは違う」との認識を示した。その上で、「県のイベントなどに村が加わり、天栄産は安全だとPRしたい」と応えた。
 兼子村長は26日にも福島市を訪れ、県に風評被害の払拭(ふっしょく)と早期の補償を求める方針。

カテゴリー:福島第一原発事故

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