2012年2月1日(水)

1
nextpage

干渉するのは部下に問題があるからではない

部下の仕事を必要以上に細かくチェックし、進捗状況をしょっちゅう確認する上司は、誰だって敬遠する。このようないわゆる「マイクロマネジメント」は煩わしいだけでなく、部下の仕事上の成長を妨げることもある。こんな上司の下でそのまま耐え続ける必要はない。上司のストレスを和らげることで、仕事をきちんと遂行し、キャリアを高めるために必要な、自主的に行動する自由を確保できるかもしれないのだ。

今日の組織にはこの手の「マイクロマネジャー」がわんさといるが、これはたいてい部下の仕事ぶりとは何の関係もない。

「そうなるのは部下に何か問題があるからというより、その上司の内なる不安の大きさと状況を管理する必要性によるものだ」と、組織文化の研究者・コンサルタントとして知られるカリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネスの経営学教授、ジェニー・チャットマンは言う。

残念ながら、マイクロマネジャーに対して抗議しても効果はない。「マイクロマネジメントに異議を唱えたのでは、もっと干渉されるようになるのがおちだ」と、フランスのINSEADの経営学教授で『よい上司ほど部下をダメにする』の共著者、ジャン=フランソワ・マンゾーニは言う。上司の指導法を変えることはできないのだが、次のような策で部下が自分の従い方を変えることはできる。

上司の行動を診断しよう

管理したがる上司をひとくくりにすることはできないと、マンゾーニは言う。分布図の一方の端には、きわめて高い基準を要求し、ある程度、管理しようとするマネジャーがいる。彼らは基準に満たない仕事をしょっちゅうやり直させるかもしれない。この種の上司の例として、マンゾーニはスティーブ・ジョブズを挙げる。このような上司は細部に大きな関心を払い、ある程度、管理するが、部下を窒息させはしない。それどころか、部下は彼らから多くのことを学ぶことができる。

もう一方の端には、マンゾーニが「自分が管理者だということを自分自身にも他人にもはっきりさせずにはいられない病的なマイクロマネジャー」と呼ぶ人々がいる。この種の上司は、部下に自主的に行動する自由をほとんど与えず、部下の仕事のあらゆる細部に干渉しようとし、全体像よりもフォントサイズのような細かい点を気にする。

「マイクロマネジャーは管理することしか考えていない。上司が、その地位にある人が本来目を向けるべきレベルよりはるかに下の細かい点に干渉してきたら、その上司はマイクロマネジャーだと思ってよい」と、チャットマンは言う。

PickUp

「ハーバード式仕事の道具箱」 バックナンバー一覧 »
「職場の人間関係学」 バックナンバー一覧 »
関連記事一覧 »
キーワード