(2012年11月5日 FT.com)
東南アジア最大の経済大国インドネシアでは、石炭やパーム油の輸出業者が中国とインドの景気減速の痛みを感じているが、消費需要の急拡大のおかげで、経済は力強く前進し続けている。
インドネシアの大手オンラインIT小売業者ビネカ・ドット・コムの最高経営責任者(CEO)、ヘンドリク・ティオ氏は、スマートフォン、ノート型パソコン、タブレット型携帯端末の需要は引き続き堅調で、同社は急成長する中小企業向けにクラウド・コンピューティング・サービスの提供を開始したと話す。
世界的な景気減速を横目に6%台の成長率を維持
「業績は絶好調だ」とティオ氏。「過去7年間というもの、売上高は年間40%のペースで伸びており、会社のウェブサイトを訪れるユニークユーザー数は月間500万人に達している」
インドネシアでは消費がGDPの65%を占めている〔AFPBB News〕
経済全体に見られるこうした国内消費ブームのおかげで、他の大規模な新興国を巻き込んだ世界的な景気減速にもかかわらず、インドネシアは今年第3四半期に年間6.2%の国内総生産(GDP)成長率を記録した。
「向こう1年間は輸出の鈍化が成長の足かせになるだろう」。キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ガレス・レザー氏は調査メモにこう書いた。
「しかし、内需主導型経済であるインドネシアは相対的に世界需要の減退の打撃に耐える力があり、今後も大半のアジア諸国より高い成長率を維持するはずだ」
パーム油や石炭など、インドネシアの主要輸出コモディティー(商品)に対する中国とインドからの需要が落ち込んだため、成長率は今年第2四半期の6.4%からわずかに低下した。
だが、人口2億4000万人のこの国で内需が依然GDPの65%を占めていることから、インドネシアは世界経済の悪化見込みからしっかり守られている、とスタンダード・チャータードのエコノミスト、ファウジ・イッサン氏(ジャカルタ在勤)は言う。
対内直接投資も過去最高を更新
投資家は引き続き、世界経済の見通しや保護主義へ傾斜する政府の政策の影響を警戒しているが、経済成長と投資の統計は相変わらず堅調だ。
「企業収益が年間20%以上も伸びている時には、投資を引きつけないのは難しい」。イッサン氏はこう言い、実行ベースの対内直接投資は第3四半期に前年同期比で22%伸び、過去最高の56兆6000億ルピア(59億ドル)に達したと指摘する。
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