内蔵寺大雄殿、火災で全焼

寺院で相次ぐ火災、原因は

 先月31日午前1時45分ごろ、全羅北道井邑市の内蔵山国立公園にある内蔵寺大雄殿で火災が発生し、建物が全焼した。ここ数年、著名な寺院で火災が相次いでおり、先月5日には全羅南道求礼郡の華厳寺覚皇殿(国宝第67号)で放火事件が起きたばかり。昨年9月には普光寺(江原道春川市)の仏殿で電気設備のショートによる火災が発生、2010年12月には梵魚寺(釜山市)の天王門が放火で全焼した。

 内蔵寺の大雄殿に設置されていた防犯カメラには、暗闇の中で右手の電気ストーブの近くで火花が散る様子が写っていた。カメラは、炎が高さ1メートルに達するまで映像を捉え続けている。内蔵寺の管理者が警備会社から火災を知らされたのは、午前2時5分ごろ。管理者は大雄殿の扉を開け、火が天井まで燃え広がっているのを確認すると、寮舎の僧侶たちを起こし、2時10分ごろ消防に通報した。

 僧侶10人余りは外の消火栓を開いたが、火の手はおさまらなかった。井邑消防署の隊員が17キロ離れた消防署から駆け付けた2時半ごろには、すでに屋根が崩壊し、柱だけが残っている状態だった。

 大雄殿の火はそれから約30分後に消し止められた。消防当局は、火災の初期に5分ほど扉を開け放していたため、酸素が一気に流れ込み、あっという間に火が回ったとみている。火が内蔵寺を取り囲む内蔵山にまで燃え広がらなかったのは、僧侶たちの力によるものだ。僧侶たちが大雄殿裏手の山裾の消火に当たったため、火は防火線内側の雑木林165平方メートルを燃やすにとどまった。

 内蔵寺の僧侶たちは前日午後7時に礼拝を終え、大雄殿の扉を施錠した。井邑消防署は、大雄殿内部の無人警備システムが熱を感知しない旧型のものだったため、火災の発見が遅れたと説明している。

 内蔵寺には3年前に消防車が配置されたが、老朽化を理由に今年7月に撤去されたという。内蔵山は10月中旬から紅葉が始まり、この週末に見ごろを迎えるとみられていた。

 寺院の火災が相次いでいることについて、曹渓宗総務院の関係者は「数十年から数百年の伝統を持つ寺院の木造建築物内部は、水気がなく乾燥しており、燃えやすい状態になっている」と説明した。スプリンクラーのような消防用設備の設置も難しく、山奥にあるため消防車の到着にも時間がかかる。

 法律で指定された「伝統寺院」は、韓国国内に約930カ所ある。文化観光部(省に相当)は、国が指定する文化財を持たず文化財庁の管理下にない伝統寺院800カ所余りを対象に、毎年250億ウォン(約18億円)を投じて約100カ所ずつ防災システムを構築する方針だ。事業期間は今年から10年間で、ブレーカーや発火検知器、煙感知器、防犯カメラなどを設置する。だが、事業はなかなか進んでおらず、内蔵寺もシステムの設置を待っている状況だった。

井邑= 金昌坤(キム・チャンゴン)記者
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