府立中之島図書館の図書館としての存続を求める「中之島図書館を守る会(仮称)」の設立総会が5日、大阪市北区の市立中央公会堂で開かれ、約100人が参加した。同図書館についてはことし6月に府市統合本部の会議で橋下徹大阪市長が廃止、転用に言及、また「美術館が雰囲気に合う」などと発言した。府市統合本部の都市魅力戦略会議などで活用策が検討されているが、結論は出ていない。
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会設立の目的などについて語る代表呼びかけ人の稲垣房子教授=5日夜、大阪市中央区 |
総会では代表呼び掛け人を務める奈良大教養部の稲垣房子教授が、会設立の目的について「住友家からの寄贈の志を受け継いで図書館として存続、その貴重な資料を散逸させることなく、誰もが利用できる知識の宝庫としていきたい」と説明した。
関西大文学部の薮田貫教授は基調講演で、同図書館に所蔵されている1364年出版の正平版論語をはじめ歴史的に貴重な蔵書を紹介し、「建物は住友家の寄付だが、中身は江戸時代以来の大阪の町人学者や町人が寄付してきたもの。まさに400年の大阪の歴史が入っている」と、図書館としての値打ちについて語った。
また「維新の会はこの図書館を美術館にすることで明日の大阪を語ろうとしている。それは彼らなりのビジョン。(守る会は)図書館として新しいビジョンを考える場にすればいい。図書館であり続けることで、どういう大阪のビジョンが描けるか」と今後の活動の課題を語り「慣れ親しむと意義を理解できなくなる。中之島図書館を無くしたらどうなるかを考えるチャンス。大いに考えて、この図書館を発展させていかなければいけない」と話した。
同会では今後、ビジネスレターなどを通じて、図書館としての存続を訴えていく。
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