11月4日の産経新聞の記事から
「井戸掘った人を忘れぬ」ではない 中国は「2人で井戸をのぞけぬ」怖い国
<引用開始>
新渡戸の言葉は、斯くも歪んだ中国の国柄を語り切っている。曰く−
《彼らの精神構造には、自分の責任を免れるために、他人や世間をなじるという習性があり、自分に関係のない原因や他者に責任をおしつけてしまう》
実際、中国外務省は、官製暴動における日系企業の甚大な被害の「責任は日本が負うべき」、日本を畏怖させるべく行った東シナ海での中国海軍・国家海洋局による合同訓練には「中日対立エスカレートの責任は全て日本側にある」、日中国交40年記念式典中止にも「全ての責任は日本側にある」と述べた。
<引用終了>
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121104/chn12110411260001-n1.htm
今日の朝刊では、朝日、毎日、読売各紙がトップで万里の長城での遭難事故を報じているが、あまりの「無知害」報道に公憤の念を禁じ得ない。
論調は「旅行会社、下見せず(朝日新聞の見出し)」に集約されている。残念ながら「愚か」としか表現できない。
問題の核心に迫る前に、私の事故解析の正しさを認めていただきたく、旅行会社時代の経験を記すことにする。
1972年に日中国交正常化がなされ、1978年に福田赳夫内閣時に日中平和友好条約が調印された。私が旅行会社に入社した前年のことであったこと、旅行会社がヨーロッパツアー中心であったことから、私は、いつごろから中国の団体ツアーが解禁されたのかの知識はない。
さらに、私はエジプトツアーの添乗が「専門」であった関係から、在籍会社が中国ツアーを催行するようになってからも、添乗の声はかからなかった。それでも、添乗員が足りなかったのか、桂林の漓江下りツアーは二回添乗させてもらった。片道22時間を要するエジプトツアーと比べ、添乗員としては特にすることもなく、楽なツアーであったと記憶している。
1982年の6月のことだったと記憶しているが、そんな私に会社から指令が下った。「桂林・昆明の旅8日間」を添乗せよという指令だった。
このツアーには、致命的な瑕疵(問題)が隠されていた。桂林・昆明間のエアー(団体航空券)が取れていなかったのである。当時は旅行会社間でこの区間のエアーの取り合いが行われていた。私が、エジプトの航空会社などに高級ウイスキーを贈ったように、私の知りえぬところでライバル会社により何らかの工作が行われていた可能性もある。会社は努力したがこのツアーだけはどうにもならなかったようだ。
桂林・昆明間の国内線は1時間30分程度であるが、私が添乗を命じられたツアーは、移動に寝台列車で33時間かけなくてはいけない「想定外」のツアーであった。
なぜ、私だったのか。考えられることは、一つ間違えば大クレームツアーになり、「訴えられる」可能性もあり、先輩のベテラン添乗員は誰も引き受けなかったのかもしれない。その上で、若く、本社でなく支店に勤務するエジプトツアーで好成績をあげている私にお鉢が回って来たのかもしれない。(帰国便内では、ツアーに関するアンケートに記入してもらい、会社に報告することが義務付けられていた。私の添乗員としての評価は高かった)
私は意を決してツアーに臨んだ。成田空港でのあいさつとツアー説明の内容には「中国観光は発展途上であり、現地での突然の変更に関しては、日本の旅行会社は各社苦心している」という文言を盛り込んだ。
今から30年以上前の出来事である。私はツアー客をだましたという誹りを受けるかもしれないが、募集の段階からだます企画ではなかったことだけは理解していただきたい。
私は、ツアー最大の「顧客の満足感を満たす現地ツアー」である、桂林の漓江下りを終えた日の夕食後に、ホテルの客室を回り、33時間の列車移動になる旨を個別に説明した。ツアー客を一堂に集めての説明では、集団心理が働き、取り返しのつかない状況に発展することを考えてのことであった。
幸いなことに、このツアーのお客は穏健な方が多かった。一番手厳しいのは、今でいう「アラフォー(40歳あたり)」の未婚女性だが、このツアーには見受けられなかったように記憶している。
33時間の列車の旅は始まった。日本の寝台車を思い浮かべて欲しいが、食堂車両はレベルは低くなかった。温かい中華料理を食することができた。
さらに、である。昆明は標高1900メートルの高地にある。市役所のある日本の都市で一番標高が高いのは、長野県茅野市の801メートルである。平坦な地域の車窓もあったが、私の記憶にはまさに「高山列車の旅」として残っている。ツアー客の中には「こんなツアーはなかなか経験できない」という高齢の旅人もいらした。実際に、30年後の今日、桂林・昆明間を列車で移動する旅が人気のようである。それほど、風光明美の列車の旅であったと言える。
8日間のツアーは無事終了した。大きなクレームも発生しなかった。私は、そのことを成田空港から会社に電話で報告した。「本当に御苦労さま」という言葉を頂戴した。その後、横浜浅間下のアパートに帰宅した。
帰宅した途端に「倒れた」。失敗は許されないという極度の緊張感というストレスが、私の肉体と精神を一時的に蝕んだのだろう。私は、物心ついてから今日まで、39度超えの発熱の経験は一度しかない。この時だけである。
そして、私がツアー後に「倒れた」情報は、当時横浜支社の同僚であった現在の妻に伝わった。彼女は懸命に介抱してくれた。
私が声を大にして言いたいことは、エレベーター事故の問題然り、原発事故問題然り、津波逃げ遅れ問題然り、当事者、専門家でない、いわゆる「外野」の人間には、本質を理解することは不可能であるということである。つまり「餅は餅屋」に任せるべきであるということである。
前置きが長くなったが、前述した「旅行会社、下見せず(朝日新聞の見出し)」を一面報道する愚を簡単に解説したい。
当時、支店勤務であり、私の得た情報は濃いと自負している。退職前に「旅行業主任者」の試験も受けたが、国鉄の運賃計算以外はすべて合格点が与えられている。
こんな記事も見受けられる。
読売新聞、記事盗用で謝罪 スポーツコラム巡り中国新聞に
http://www.j-cast.com/2009/05/23041749.html
私は、複数の新聞社の記者がこのブログを読んでいると考えている。現在は私の知的財産を無料で公開しているが、私が精神障害から解放され、社会復帰する際には私が有する知的財産を有料化しなくては生活が成り立たない。社会復帰もできない。
そのことを踏まえて、以下記す確信ある主張を読んでいただきたい。
結論は、矢面に立たされた日本の旅行会社「アミューズトラベル」に非はないと私は断言したい。つまり、私も被った「冤罪報道」にさらされているのである。
理由は簡単、旅行業界の常識として「下見」などしないのである。もちろん「下見」と称した接待は横行しているだろうが、これは営業の範囲内であり不正ではない。
物事は単純化すると理解しやすい。その出発点は、世界有数の観光地を訪れる旅に「下見」が必要か否か、である。
例えば、真冬のナイアガラの滝を訪れるツアー、灼熱の古代エジプト文明の遺跡を巡るツアーなどである。
もう一つ、これが日本で起きたらという視点が必要である。南の国の人々が「雪と氷の祭典」を見学に来たとしよう。インバウンド(現地受け入れ旅行社)が、例えば、「はとバス」のような一流の会社であったら、下見を必要とさせるであろうか、訪問先の気象状況を把握せずに、ツアー客を凍死させることなど考えられるだろうか。
私は旅行業の実学を学んだ人間である。中国人添乗員(現地添乗員とは報道されていない、中国国籍で日本の就労ビザを取得している者かもしれない)と現地ガイドという二名の中国人がこの事故に関係していることは判っている。
しかし、である。日本にインバウンド会社が存在するように、中国にも存在するのは当たり前の事実である。今回の事故は北京に比較的近い地域で起きた。仮に、成田と北京を日本の航空会社で結んだとしても、北京からトレッキングのスタートまでのバス輸送やホテルの手配などを手掛けるのは、中国のインバウンド会社である。彼らは、それらをパッケージ化して販売することをビジネスとして生活しているのである。
日本を起点として考えた場合、日本の旅行会社と、現地のインバウンド会社の信頼関係でツアーは催行されているのである。
1997年11月7日に発生したイスラム過激派による観光客襲撃事件では、日本人10が死亡したが、その際のインバウンド会社は、バヒートラベルと言い、まさに私の友人とも呼べるエジプト人が独立して起こした会社であった。私は、社長のバヒー氏の誠実ぶりをよく知っている。この事件の際にも頻繁にバヒー氏が登場したが、社長が最前線で誠実な指揮をしたものと考える。
今、事故を起こした中国のインバウンド会社は、ひっそりと息をひそめているに違いない。私はそう確信する。
もう一度、新渡戸稲造の中国人観を示す。クリスチャンの氏が、これほど厳しい言葉を発していることを私は知らなかった。
《彼らの精神構造には、自分の責任を免れるために、他人や世間をなじるという習性があり、自分に関係のない原因や他者に責任をおしつけてしまう》
読売新聞の記者が自分たちを自らほめたたえる、つまり、自分たちに「酔っ払っている」ように、中国人も、成長した経済大国に暮らす自分たちに「酔っ払っている」のである。
表題の件、「万里の長城遭難事故を報じるマスコミを一喝する」の意味をご理解いただけたと思う。それでも、理解できないであろうマスコミ人に伝えたい言葉ある。聖書に何回も記されたイエス・キリスト言葉である。
「あなた方は、まだわからないのですか」
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