3日のFC刈谷との練習試合で左足首を痛め、ピッチサイドに座り込むグランパスのMFダニルソン=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスがFC東京戦(7日・瑞穂陸)でボランチ不在の窮地に追い込まれる可能性が出てきた。MF田口の出場停止に加え、3日のFC刈谷との練習試合で左足首を痛めたMFダニルソンは4日の練習を回避。攻守のかじ取り役を欠くとなれば、影響は甚大だ。
前日の時点で軽い打撲とみられていたダニルソンの故障は、想像以上に深刻だった。主力組は軽いランニングで3日後の試合に備えたが、その一団にダニルソンの姿はなかった。グラウンドに一度も現れることなく、テーピングを施した左足首をかばうようにして帰途についた。
「ダイジョウブ。骨に影響はないし、水曜日のFC東京戦には出るつもり」。ダニルソンは気丈な言葉を残したが、現実的に出場は微妙だろう。
ストイコビッチ監督が基本システムに採用している4−3−3で、重要なポジションの一つが中盤のワンボランチ。今季はダニルソンと田口の2人が務めてきた。Jリーグで2人がそろって先発を外れた試合は30節までで2試合だけ。同時欠場となると一度もない。まさに緊急事態だ。
FC刈谷戦ではダニルソンの負傷退場後、MF磯村をボランチに入れたが、故障明けでコンディションにやや不安が残る。磯村は「今までだったら取れると思うようなボールが取れなかったり、まだイメージと現実のギャップがある」と語る。ベテランMF吉村も故障中で、2人の穴は埋まりそうにない。
FC東京は3月17日にアウェーで今季初黒星を喫した難敵。万全の布陣で臨みたいグランパスだが、ダニルソンの奇跡的な回復なくしてそれはかないそうにない。
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