村山知義の宇宙
チケットをいただいたので、久しぶりに世田谷美術館へ。もうすぐ会期が終わってしまう「村山知義の宇宙」を拝見してきました。村山知義という名前は知っていましたが、創作活動についてはほとんど知りませんでした。画家という先入観があったのですが、それは一部の村山知義だったということが、展示をみていてわかりました。
ウキペディアで村山知義の項目をみると「日本の小説家、画家、デザイナー、劇作家、演出家、舞台装置家、ダンサー、建築家」と書かれています。村山が踏み込んだ創作ジャンルは多様です。本展は多岐にわたる活動から「日本のダ・ヴィンチ」と称されていた村山の初の大回顧展とのことです。
画家としての絵画、建築家としての仕事(写真、図面)、デザイナーとしての本の装丁、舞台美術家としての仕事、映画監督としての作品、児童書のイラスト、そして舞踏家としても活動。会場にはこれらの仕事がところ狭しと展示されています。どれもが同じ村山知義から生み出されたとはちょっと信じられないほど様々な表現形式です。ものすごくパワフルな人だったのでしょう。
村山が生きた1901~1977年(明治34年~昭和46年)という時代は、文化にも力があったということも感じます。丹念に集められた作品や資料で構成されている展示は、予備知識なしにみてしまうともったいない内容です。少しだけでも勉強していけばよかったなと思いました。日本にもこんなマルチな才能を持った人がいた、ということを知った貴重な企画展でした。
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