G20:「経済減速リスク高い」 日米欧に対応求め閉幕

毎日新聞 2012年11月06日 11時46分(最終更新 11月06日 13時45分)

 【メキシコ市・平地修】当地で開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は5日夕(日本時間6日朝)、世界経済の危機回避に向け、米欧日の先進国に財政措置を含めた対応策を求める共同声明を採択して閉幕した。声明は「世界経済の下振れリスクは依然として高い」と指摘。米国には来年初めからの急激な財政緊縮につながる「財政の崖」を避ける措置を取るよう要請する一方、日本に対しては12年度予算の財源を確保するため特例公債法案の早期成立を求めた。

 声明は、世界経済の現状認識について「成長は緩やかなまま」だとし、危機回避に向け必要な政策を総動員すると表明した。先進国経済の不振に加えて、新興国市場の景気減速や1次産品市場の「新たな供給ショック」を不安要素と指摘。先進国には持続可能な財政状態の確保を前提に必要な措置を取るよう要請した。

 欧州については、債務危機解消に向けた銀行監督統合などの着実な継続を要請。欧州連合(EU)ユーロ圏内の意見対立で、取り組みに「遅れる可能性」があることにクギを刺した。

 先進国の財政については、世界経済の減速懸念が強まっていることを背景に「健全化のペースが(成長の)回復を支えるのに適切であることを確保する」ことで合意。来年の首脳会合までに、各国・地域ごとに16年以降の財政健全化目標を策定することで一致し、短期的な健全化策にはこだわらない姿勢を明確にした。

 為替相場については「無秩序な動きは経済及び金融の安定に悪影響を与える」ことを確認。各国に通貨切り下げ競争を回避するよう求めた。今年6月にメキシコ・ロスカボスで開催された首脳会議(サミット)の宣言を踏襲したが、財務相・中銀総裁会議でこの文言が入るのは昨年10月のパリ会議以来。

 城島光力財務相は会議後の会見で「市場の安定につながることを期待している」と語り、行き過ぎた円高の是正に期待を示した。

 声明には、日米欧の各中央銀行の金融緩和について「歓迎される」との文言が盛り込まれた。

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