【ソウル=中野晃】韓国政府は5日、南西部の全羅南道にある霊光(ヨングァン)原発5、6号機の稼働を、部品交換のため緊急に停止させると発表した。2基で使っている5千個を超す部品の品質検証の書類が偽造されていることが判明した。
知識経済省によると、検証書が偽造だったのは、2003年〜今年に韓米の8業者を通じて納入された計7682個の部品。このうち在庫を除く5233個が稼働中の5基の原発で使用中で、ほとんどが霊光5、6号機だった。部品交換のため、この2基はただちに稼働を止める作業に入り、少なくとも年末まで停止する方針。他の3基は運転しながら交換するという。
韓国の原発では今年、古里(コリ)1号機(釜山市)での全電源喪失の事故隠しや部品納入に絡む贈収賄事件などが発覚。野党議員や市民団体は5日、原発での相次ぐ問題発覚を受け、「不正は根深い」として国会の特別監査を求めた。