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読売新聞、編集局長ら処分 森口氏記事「6本誤報」

2012/10/26 11:22
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 元東京大病院特任研究員の森口尚史氏(48)がiPS細胞の臨床研究をしたと虚偽の発表をした問題で、読売新聞東京本社は26日、大橋善光専務取締役編集局長ら計7人を11月1日付で処分すると明らかにした。

 10月26日付朝刊に検証記事を掲載。森口氏の研究を報じた記事7本のうち6本について「森口氏の虚偽説明による誤報と判断した」と説明、謝罪した。

 同社によると、大橋編集局長と溝口烈執行役員編集局総務が役員報酬・給与をそれぞれ2カ月30%返上。柴田文隆編集局次長兼科学部長は給与を減額する罰俸とし、更迭。当日の編集責任者だった編集局デスクをけん責、科学部のデスク2人を罰俸、担当記者をけん責の処分とする。

 検証記事によると、10月11日付の「iPS心筋を移植」の記事について、森口氏は当初説明したマサチューセッツ総合病院とは別のハーバード大近くの病院で手術を行ったと答えたが、病院に確認したところ手術記録はなかった。森口氏が挙げた執刀医「ジョン」らも存在しなかった。手術の動画は、他大学の心臓幹細胞移植を民放が2010年7月に放映したものと一致した。

 09年9月から12年7月に掲載した5本の記事も専門家への取材などから「虚偽と判断した」という。06年2月の「抗がん剤イレッサ 延命効果 遺伝子が決定」は「研究の実態はあり、誤報ではないと判断した」と説明している。

 大橋編集局長は「一連の誤報について深くおわびする。iPS細胞移植の臨床応用への期待を裏切ったことに責任を痛感している。裏付け取材の甘さに弁明の余地はない。全力で再発防止に取り組んでいく」とコメントした。

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