日本とフィリピンの両首脳、ASEMで中国との領土紛争問題提起か
「アジアと欧州の首脳のブレインストーミング」と称されるアジア欧州会合(ASEM)の第9回首脳会議がラオスの首都ビエンチャンで5日に開幕した。51の国と地域のリーダーが参加するが、日本の野田佳彦首相とフィリピンのアキノ大統領はその会議日程が他国の首相と比べてやや変わっている。両社はラオスに発つ前の4日、同会議で中国との領土紛争問題を提起する考えをそろって示した。
「ジャカルタ・ポスト」によると、会議の議題は食品とエネルギー安全、持続可能な発展、財政と経済危機、気候変動、自然災害対策、社会文化の協力、アジア欧州所農会議の今後の発展方向などに及ぶ。
共同通信の報道によると、野田首相は同会議で、釣魚島(日本語名称:尖閣諸島)問題をめぐる日本の立場を説明し、国際法を守るようアピールし、各国の理解を求める方針だ。NHKは、野田首相がカンボジア、フィリピン、デンマークなどと二国間会談を行う際に、各国に対し、釣魚島が日本固有の領土であるとの主張を表明すると伝えている。
フィリピンは南シナ問題において中国と対立する国の中の1つだ。アキノ大統領は4日、同会議で南シナ海問題を提起し、南シナ海の公正と平和に関する協議をいかに起草すべきかいについて各国の意見を求めるとの方針を表明した。
上海復旦大学の呉心伯・国際問題専門家は、「領土論争を国際会議日程に押し込むことは、外交の風格を失った行為だ。日本とフィリピンは、中国と意思疎通を図る中で不利な立場に置かされているため、国際会議を通じて理解と同情を買おうとしている」と批判した。
(編集翻訳 伊藤亜美)