不正送金:原因ウイルス検出…警察庁、駆除ソフトを公表
毎日新聞 2012年11月04日 21時34分(最終更新 11月04日 21時42分)
インターネットバンキングのホームページ(HP)に表示された偽の画面に暗証番号などを入力した顧客の口座から現金が不正送金された事件で、警察庁は4日、複数の顧客パソコン(PC)から、原因とみられるコンピューターウイルスを検出したと発表した。同庁はウイルスの検体を民間セキュリティー会社に提供。3種類の対策ソフトを使えばウイルスを検知、駆除できるとしている。
警察庁によると、同庁の不正プログラム解析センターが、偽の画面が表示された複数の顧客のPCを解析し、IDやパスワードを盗み取る機能をもつ共通のウイルスを検出した。
偽画面を表示させる新種のウイルスとみて分析するとともに、感染ルートの特定を進めている。
同庁が検体を提供した結果、問題のウイルスを検知、駆除できるとしている対策ソフトは▽マカフィー社「トータルプロテクション」▽シマンテック社「ノートンインターネットセキュリティ」▽カスペルスキー社「アンチウイルス」−−の各最新版。いずれも各社のHPから無料でダウンロードでき、一定期間は無料利用できるという。
事件を巡っては、銀行やクレジットカード会社に「偽画面に暗証番号などを入力した」といった相談・通報が計247件寄せられているという。【村上尊一】