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ワコムのペンタブを使う絵描きさんに 作業効率を上げる「マッピング」のすすめ はてなブックマーク - ワコムのペンタブを使う絵描きさんに 作業効率を上げる「マッピング」のすすめ






皆さんは、タブレットのプロパティにおけるマッピングの調整をしていますか?
この項目では、ペンタブ本体の操作範囲と、モニタ上のカーソルが動ける範囲を調整することができます。

設定をいじらず、デフォルトのまま使っている方も多いと思いますが、
ここの設定を調整すると、作業効率がアップしたり、描画精度が向上する場合があります。

ペンタブを使っていて、思っている場所に線が引けない、カーソルの動きにストレスを感じる、という方はもちろん、
今のままで何の問題もない、という方もマッピング設定を見直すと、今より描きやすくなるかもしれませんよ。




【設定をいじる前に】

現在のタブレットの設定を保存しておきましょう。
ワコム タブレット設定ファイルユーティリティ」を開いて、バックアップしてください。
スタート→すべてのプログラム→ワコム タブレットの中に入っているはずです。

wacomタブレット設定ファイルユーティリティ


バックアップを取ることで、タブレットのプロパティの設定を保存することができます。
ドライバを入れ直さなくてはならない事態(結構よくある)に陥った時、
設定を保存しておけば、簡単に元の環境に戻すことができます。








【縦横比を保持する】

次は、「ワコム タブレットのプロパティ」を開き、「マッピング」項目を表示してください。
そこにある縦横比を保持にチェックが入っているか確認して下さい。

Intuos5やIntuos4、BAMBOOの操作エリアは、1920×1200、
1680×1050の比率に合った、16:10のワイドタイプになっています。

1920×1200や
1680×1050のモニタを使っている人は良いのですが、
1920×1080、1600×1200など、ペンタブと比率の異なるモニタを使っていると、
縦と横の感覚に狂いが生じ、思ったとおりに線が引きにくくなります。

特別な理由がない限り、チェックしておいて損はありません。








【タブレット操作エリアを縮小する】

ここからが今回のメインなのですが、
デフォルトだと「タブレット操作エリア」は、
ペンタブの操作可能領域を余すことなく使う、最大設定になっています。

タブレット操作エリア00


「タブレット操作エリア」が広いほど、伸び伸びと描くことができるのですが、
効率、速度を求める場合、それがマイナスになりかねません。
かといって、ペンタブの操作範囲を狭め過ぎると、カーソルが早く動きすぎて制御できません。

そこで、タブレットの操作範囲を、精度を落とさないギリギリまで縮めることで、カーソルの速度を早め、作業効率を上げることができます。
また、手を動かす範囲が狭まるので、人によっては手が疲れにくくなったりもします。


実際のペンタブ(
Intuos4 Lサイズ)で説明しますと、
赤枠の部分がデフォルトの操作領域(最大設定)
です↓


intuos範囲解説_中央寄せ
※目安として、IntuosM、IntuosSの範囲も載せています。


それを下画像オレンジ枠の、LサイズとMサイズの中間の範囲まで縮小することで、
カーソルの速度を上げ、効率良く描けるようにしようというものです。

同時にIntuosMサイズ、BambooM用の領域を縮める方法も紹介します。

intuos範囲解説_中央寄せ4


1. 操作面の一部分を開いて座標の数値を確認する。

まず、タブレット操作エリアを「最大」から「一部領域…」に変更します。
すると、「操作面の一部分」が表示されます。そこの、「座標を入力」の数値を見て下さい。

デフォルトのIntuos5、4 のLサイズだと、
トップ:0 左:0 下:40639 右:65023
デフォルトのIntuos5、4のMサイズだと、トップ:0 左:0 下:27900 右:44900

となっているはずです。
この数値を調整していきます。

操作面の一部分_wacom


2. 座標の数値を変更してペンタブの作業領域を狭める

作業領域の縮小は、この座標の「下」と「右」の数値を下げることで行います。
この数値を変更するときは、使っているモニタのアスペクト比に合わせて数値を変更します。

座標数値の右」:「下」を、モニタ比の 横:縦に対応させます。
例えば、16:10のモニタを使っている人が「右」の数値を56000に変更すると、
「下」の数値は16:10=56000:「下」で求めることができ、その数値は35000です。

解説が分かりにくいですが、とりあえず

  Intuos5、4のLサイズでアスペクト比16:10(1920×1200、1680×1050など)
  のモニタを使っている人は下:35000 右:56000に変更後OK

  Intuos5、4のLサイズでアスペクト比16:9(1920×1080、1600×900など)
  のモニタを使っている方は下:31500 右:56000に変更後OK

  Intuos5、4のMサイズもしくはBambooを使っている方でアスペクト比16:10
  のモニタを使っている人は下:15000 右:24000に変更後OK

  Intuos5、4のMサイズもしくはBambooを使っている方でアスペクト比16:9
  のモニタを使っている人は下:13500 右:24000に変更後OK
をクリックして下さい。


  アスペクト比が16:10、16:9以外のモニタを使っている方で、
  Intuos5、4のLサイズを使っている方は「右」を56000として

  モニタ比 横:
モニタ比 縦=56000:「下」で「下」の数値を割り出して下さい。

  アスペクト比が16:10、16:9以外のモニタを使っている方で、
  Intuos5、4のMサイズもしくはBambooを使っている方は「右」を56000として

  モニタ比 横:
モニタ比 縦=24000:
「下」で「下」の数値を割り出して下さい。


変更後OKをクリックすると、赤枠の範囲が狭まるはずです↓

タブレット操作エリア設定縮小2  

とりあえずと言ったこの数値ですが、
Intuos5、4Lサイズ用設定は、Lの最大領域とMの最大領域の中間くらいの操作範囲
Intuos5、4Mサイズ、Bamboo用設定は、IntuosMとSの中間くらいの設定になっています。


比率の計算は、これ↓を使うと簡単に求められます。



wacomtablet比率計算



3. 実際に描いてみて調整する

お絵かきソフトで試し書きをしてください。
使い勝手はどうでしょうか?

始めは早いと感じる動きでも、慣れてくると案外制御できるようになります。


カーソルが早すぎる、制御できないという方は、「右」の数値を徐々に上げて調整して下さい。
「右」の数値を上げたら、それに合わせて「下」の数値も上げます。(↓画像参照)

逆に、カーソルの動きがもっと早くてもいいという方は「右」の数値を下げて調整して下さい。


タブレット操作エリア設定縮小2
※比率が16:10のモニタを使っている場合


また、「操作面の一部分」のペンタブアイコン赤枠の中央にカーソルを合わせてドラッグすることで、赤枠を移動できます。

これにより、操作範囲の左寄せや右寄せが可能です。
赤の枠自体をドラッグしようとすると枠が変形するので注意して下さい。


「トップ」「左」の数値を調整することでも移動できます。

タブレット操作エリア設定縮小3





【まとめ】

今回は、ンタブの操作範囲を変えると、描きやすくなることがありますよ
という記事でした。

バックアップをとっておけば、設定に失敗しても簡単に戻せるので、
マッピング項目をいじったことが無い方はお試しになってはいかがでしょうか。

特に、Intuos Lサイズをデフォルトの範囲で使っている方は、LサイズとMサイズの中間設定がすごくおすすめです。


次回は逆に普段からカーソルが早すぎて困る、という方への対策法をご紹介しようかと思います。





【おまけ】

ワコムタブレットの知っているとするかも知れない小ネタをご紹介します。


文字認識モードに変更する

Intuosシリーズ限定ですが、タブレットのプロパティで、一番上のペンタブアイコンをダブルクリックすると、「タブレット」の項目が出てきます。(画像右)

このタブレットモードが、デフォルトだと「標準モード」になっているのですが、
文字認識モードに切り替えることで、読み取り精度を上げることができます。

intuos文字認識モード


筆圧レベルの互換性のチェックを外す

同じくIntuosシリーズ限定ですが、タブレットのプロパティのオプションに
筆圧レベルの互換性という項目があります。

デフォルトではこれにチェックが入っているのですが、このままだと
intuos3やBambooと同等の、筆圧レベル1024の性能しか出すことができません。

Intuosの特徴である、筆圧レベル2048の効果を発揮させるために、チェックを外すことをおすすめします。




Intuos5、4のタブレットペン立て

芯入れになっており、中には替え芯10本と芯抜きが収められています。
意外に知らない方がいたので念のためご紹介しておきます。



ちなみに爪楊枝などで穴を増やせば、デフォルトの2倍以上の芯をストックすることができます。





ドライバを入れ直すときの注意点

ドライバの不具合で、ドライバを再インストールする際には、
元のドライバをアンインストールしてから入れてください。
また、アンインストール時には、PCから製品のUSBケーブルを外した状態で行って下さい。

公式ページにも書いてあることなのですが、これを守らないと
何度もドライバの不具合が起こったりします。見落としがちなので注意して下さい。




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[ 2012/11/05 21:41 ] | CM(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - ワコムのペンタブを使う絵描きさんに 作業効率を上げる「マッピング」のすすめ | |

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