2008年03月17日

アイーダ、愛ーだ

2008年3月16日(日)、2時開演、新国立劇場 B席2階4列2番

初めてのアイーダでした。前から気になっていたけれどとうとう見ることができました。

よくありそうなと言えばそれまでの三角関係。女奴隷アイーダと勇者ラダメスの恋愛、そしてラダメスに恋するアイーダの主人、王女アムネリス。アムネリスの愛するラダメスが自分の召使と恋仲だったと知ってからの嫉妬、それから権力をもってしても振り向かせたい気持ち、それでも振り向いてもらえない絶望。辛くてどうしようかと思いました。ちょうど自分の嫉妬心に手を焼いて困っていた時に見てしまったので、それはもうオーバーラップしてしまい・・・。人の気持ちは変えられないんですよね。嫉妬心を出せば出すほど、振り向かせようとすれば努力するほど、相手の気持ちは離れていく。結局は自分が相手を赦すしか、気持ちを切り替えるしか、ないのかな。あまり、相手に望みすぎても自分が傷つくことになってしまう。それならあまり期待すまい、と思ってしまうのです。かくして軍事機密をばらしたラダメスは、罪を赦される代わりにアムネリスへの愛を請われても、やはりアイーダとの愛を貫いて、生きたまま墳墓に入っていくのでした。アムネリスは、王女であり神殿の巫女であっても、愛しいラダメスの心も命も手に入れることはできない。全て持っているのに、一番ほしいものは逃げていく。しかも、墓に下りたラダメスを待っていたのは、一緒に死のうと先回りして墓に入って隠れていたアイーダ。永遠の愛を手に入れた二人と対照的なアムネリス。どこまでもどこまでも、さびしい王女でした。せめてもの救いは、アイーダが墓に入っていたことを知らなかったこと。もし知っていたら、どれほど傷ついたでしょう・・・。もっぱら私はアムネリスに感情移入してしまったのでした。

おまけですが、今日は福田首相が奥様とお忍びでいらしてました。とはいえさすがに現役首相ですから、SPが10人くらい、どかどかどかーとついてました。岡田准一君みたいのいないかなと思ったけど、意外とみなさん年季入ってました。華やかなオペラ劇場のホワイエで、旨にバッジ、耳にイヤホンのダークスーツの男衆(女性あり)、やっぱ目立ちます。全然音楽聞きにきたように見えない。ゆえにかっこよかったっす。

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