2012-02-02 06:10:34 posted by givo-project

八甲田山

テーマ:UTA劇場
会社から病院へ向かう途中雪が降りました。

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病院は高台に位置するので少しの時間に降りしきった雪が

路上の上で凍りついて

車から降りてエントランスに向かうと

足元でザックザックと氷が割れる音がします。


UTAはこの季節特有の痰の多さを除けば元気です。

一日中カフを膨らませているようで

声を出していない感じです。


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父めが到着すると目を丸くさせてクリクリ歓迎してくれます。

この厳しい寒さを思うと今回のレスパイト入院は

よかったのかもしれません。

「外は本当に寒いからね。家に居たら風邪ひいてたよ。」

とUTAに話すと目をクリクリ。

八甲田山に隊列を組んで挑んでいった雪中行軍のように

UTAの胸に手を当てて呼吸を合わせ痰を先頭に背中から脇腹まで父めは歩を進めていきます。



西3連隊に所属する看護師殿に声をかけカフアシストを使い

気管まで一気に痰と登りつめて行くのです。



こうして一時間ゆっくりマッサージすると

UTA最後に声を出すのです。

「♪~。」



思いつくこと全てを次の痰がやってくるまでの短い間に

一生懸命こちらに言葉を投げかけるUTAのけなげな姿に

父めも一生懸命それらを拾い集めるのです。

この短いラリーが終わるともう面会時間は過ぎてしまっています。



父めが帰る直前までUTAの心はこちらにしがみつくように

笑ったり泣いたり怒ったり

たまんないんです。



「早く寝るんだよ。わかった?」


「♪♪っ♪~!!」(わかった)


と元気に答えた声をあとに

UTAの小さな器がもう涙でいっぱいになる気配がしてきます。

一粒ポロリを溢れるとあっという間に痰はあふれて

サチュレーションのアラームが鳴るのです。




「さぁもう時間ですよ。」と








病院を後にし夕食に入った食堂では

寒さのせいで窓際には誰も座っていません。

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雪はいつの間にか止んでいました。

家に帰ってストーブをつけ布団に入り

洗濯乾燥機の吹雪のような音の中で父めはまた雪山へ登っていくのでした。

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