2012-11

パーマン封印作品

昨年、太田出版から出た「封印作品の謎2」(安藤健二著)という本には藤子不二雄の漫画「オバケのQ太郎」「ジャングル黒べえ」が封印作品となっていることについて触れられていた。が、実は「パーマン」にも封印作品が2つ存在しており、ここ最近出版された単行本には収録されていない。

そのひとつは「怪獣さがし」。パーマンがアマゾンの奥地へ怪獣・・・というよりも恐竜をさがしに行くという話だが、行く先々でパーマンは原住民の歓迎を受ける。と思っていたのはパーマンの勘違いで、実は原住民たちは彼を食べようとしていた。バーマンがそれを最後まで気づかなかったというのがギャグになっているのだが、やはり人食い人種が出てくるのは人種差別になるのでマズイということで封印。藤子不二雄ランドに掲載されたのを最後に単行本には載らなくなった。この話はカラー版のテレビアニメでアニメ化されているのだが、原住民は人食い人種ではないようにアレンジされており、こちらは封印されていない。

もうひとつは「くるわせ屋」で、人を狂わせる「くるわせ屋」が登場し某会社の社長を狙う。現在の視点では人が狂うのはマズイということで封印。ストーリー的には殺し屋でも何ら支障はないと思うのだが、作品発表当時は、殺すよりは狂わせる方がギャグ作品として成り立つ時代だった。この話はさすがにアニメ化されておらず、それまで単行本未掲載だった作品をいくつも載せていた藤子不二雄ランドにすら掲載されなかった。なお、「くるわせ屋」ということばは「怪奇大作戦」の欠番「狂鬼人間」にも出てくる。こちらは「人間を一時的に狂人にする」話だったが、パーマンの方は「本当に狂人にする」話だったので、パーマンの方がヒドイとも言える。

他の作品でもパーマンの「パー」と「クルクルパー」をひっかけたセリフが時折見られ、頭が狂うことをギャグにすることも珍しくなかった(現在の単行本ではことごとくセリフが変えられている)。パーマンの正体を知られると脳細胞破壊銃でパーにされるという設定もあったくらいだ。新作ではこの部分は細胞変換銃で動物に変えられるというように変更されている。でも、脳細胞を破壊されたらもう元には戻れないと思うが、細胞を変換するのなら一度動物にされても元に戻すこともできるよなぁ。一度も動物にされることはなかったけど。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://kutoku.blog79.fc2.com/tb.php/119-6c47cf32
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

ブログ内検索

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ホーム