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2012年11月5日11時58分

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万里の長城で日本人2人死亡、1人不明 大雪で遭難

写真:日本人観光客が遭難した現場につながる山道はふぶいて雪が積もり、車が立ち往生していた=4日夜、北京市北西部の八達嶺付近、奥寺淳撮影拡大日本人観光客が遭難した現場につながる山道はふぶいて雪が積もり、車が立ち往生していた=4日夜、北京市北西部の八達嶺付近、奥寺淳撮影

写真:4日、日本人らが遭難した現場に向かう途中、雪の積もった山道を進む車=北京市郊外、奥寺淳撮影拡大4日、日本人らが遭難した現場に向かう途中、雪の積もった山道を進む車=北京市郊外、奥寺淳撮影

図:万里の長城の遭難現場拡大万里の長城の遭難現場

 【河北省懐来県=奥寺淳】中国河北省張家口市懐来県にある世界遺産「万里の長城」で、日本人観光客4人と中国人ガイドの計5人が3日夜、強風と大雪のため遭難した事故で、新華社通信によると、このうち渡辺邦子さん(68)と62歳の女性が死亡した。ツアーを主催した日本の旅行会社によると、3人が死亡したとの情報もある。

 新華社によると、柳井俊一郎さん(76)が行方不明となっている。59歳の女性と中国人ガイドは無事だった。北京の日本大使館も5日未明、4人のうち、2人の遺体が確認され、1人の安否は確認中で、1人は救出された、と中国側から連絡があったことを明らかにした。

 ツアーを組んだ東京都内の旅行会社、アミューズトラベル社によると、遭難した観光客のうち、渡辺さんは埼玉県、柳井さんは福岡県在住。女性(62)は東京都の小川陽子さんとみられる。

 中国の通信社、中国新聞社によると、5人は北京市西部から登山し、長城付近で、遭難した。中国人ガイドが自力で下山し、警察に通報した。

 アミューズトラベルによると、一行は10月28日から9日間、万里の長城を計100キロ歩くツアーに参加。毎日14〜16キロを5〜8時間かけて歩く予定で、遭難したのは7日目だった。

 現場は北京市との境界に近い山地で、整備され観光地として有名な八達嶺から西南に約20キロ離れている。現場付近は、3日から「数十年ぶりの大雪」(地元メディア)に見舞われ、道路の一部が通れなくなっており、通信も切断されているという。

 地元当局者の話では、5人が遭難した付近の長城を訪れる観光客はあまり多くなく、道路も整備されていない。当局者は朝日新聞の取材に対し、「現場は山の奥深く、捜索は難航している」と語った。

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