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東九州新幹線、整備を 九州知事会が決議

[2012年11月01日 09:24]

 九州地方知事会(会長・広瀬勝貞大分県知事)は31日、大分など九州の東側を通る「東九州新幹線」構想について、基本計画路線から事業認可の条件となる整備計画路線への格上げと必要な財源の確保を国に求める特別決議をまとめた。西九州は九州新幹線鹿児島ルート(博多―鹿児島中央)が全線開業、6月に長崎ルート(諫早―長崎)の着工が認可された。東九州の交通インフラ整備と活性化を進めるため、新幹線が必要と判断した。

 東九州ルートは福岡市から大分、宮崎両市を経て鹿児島市までを結ぶ。知事会事務局によると、特別決議に盛り込んだのは初めて。新幹線整備には県民の期待も高いが、国は厳しい財政状況の中で新規着工・建設には消極的だ。多額の事業費の地元負担といった沿線自治体や住民の“痛み”も伴い、実現への道はかなり険しそうだ。
 決議は鹿児島県指宿市で開いた知事会議で採択した。終了後の会見で広瀬会長は「九州新幹線が開業した西九州の大きな経済効果を見ても、東九州新幹線は必要。これから知事会として必要な手順を踏み、(実現へ)努力していきたい」と意欲を示した。
 東九州ルートは全国新幹線鉄道整備法に基づいて1973年に基本計画路線に位置付けられた。その後は事実上凍結され、着工のめどは立っていない。
 国は現在整備を進めている北海道、北陸、九州・長崎ルート以外は費用対効果が合わないとの姿勢。「新規の整備を検討するにしても(2035年度ごろ完成予定の)北海道新幹線が完成した後」(国土交通省鉄道局)としている。

<ポイント>新幹線の整備
 基本計画路線は10あり、大阪市から四国を経て大分市に至る「四国新幹線」も含まれる。2011年にリニア中央新幹線(東京都―大阪市、JR東海が建設)が整備計画路線となった。国は着工条件として▽安定的な財源確保▽収支採算性▽投資効果▽JR(営業主体)の同意▽並行在来線の経営分離―の5条件を掲げている。

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