【北京時事】中国河北省張家口市懐来県にある万里の長城で日本人観光客ら5人が大雪のため遭難し、2人が死亡、1人が行方不明になっている事故で、北京の日本大使館は5日、現地に職員を派遣して身元確認を急ぐ。また、救助された2人と面会し、詳しい状況を聞く方針。地元の救助隊は不明者の捜索を続けている。
新華社電によると、死亡したのは渡辺邦子さん(68)と小川さん(62)=女性、名前不詳=。行方不明は柳井尽一郎さん(76)。救助されたのは渡辺美世代さん(59)と中国人の明平銘さん(25)=男性=で、近くの村の診療所で手当てを受けている。
懐来県政府のサイトによると、明さんが日本人4人を北京に連れてきて、友人1人を含め、一行6人で3日午前、北京方面から明代の長城を目指して山歩きを開始。同県瑞雲観郷の横嶺山まで来て暴風雪に巻き込まれ、行く手を阻まれたという。
このうち1人が下山して「高齢者が意識不明になった」と警察に届け、同日夜から救助活動を開始。救助隊は3回にわたって150人以上が派遣され、腰の高さまで積もった雪の中を徒歩で捜索に当たっている。