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地酒の一滴、復興後押し 酒蔵会社など義援金付き商品販売
 | ベニバーズとうかいの店頭に並ぶ「出羽の里」と東海林さん |
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山形の地酒を飲んで東日本大震災の被災地復興を支援しようと、山形県内でアルコール類を扱う卸・小売店と酒造会社が手を携え、地酒1本当たり30円の義援金を寄付する「しずくプロジェクト」を展開している。特注品の日本酒やワインを限定販売する取り組みで、22日には第4弾となるワインの発売を予定している。
プロジェクトには県内約35の酒造会社、卸売業、小売店が参加する。第1弾として昨年8月、新藤酒造店(米沢市)が製造した日本酒「九郎佐衛門 この一滴に」を発売。その後、タケダワイナリー(上山市)のワイン「デラウェア2009瓶熟成」、新藤酒造店の日本酒「出羽の里」をそれぞれ売り出した。 販売価格は1本1100〜1540円。売れ行きは好調で、これまでに3商品合わせて約2500本が売れ、店頭に残っているのは出羽の里(720ミリリットル)100本程度という。義援金は総額約7万5000円になる計算で、日本赤十字社を通じて被災地へ贈る。 アイデアを思い付いたのは、山形市内で酒屋も兼ねるコンビニ「ベニバーズとうかい」を夫と経営する東海林由子さん(52)。「現地に行けない人でも気軽にできる支援をしたい」と、取引先の卸売業・山形県酒類卸(寒河江市)の営業係長安部和徳さん(42)に相談し、プロジェクトに発展した。 各商品とも既存の商品と異なる味に仕上がっており、赤いしずくが描かれた専用のラベルを張って販売している。「被災者の涙に寄り添う一滴の酒のしずく」や「太平洋から昇る太陽」をラベルのモチーフにした。 第4弾はタケダワイナリーの「タケダマスカットベリーA樽熟成(仮称)」で、計600本を県内25の店舗で販売する。価格は1本1600〜1700円程度の予定。 安部さんは「復興に終わりはない。プロジェクトを長く続けていき、食品業界などにも広げていければ」と話している。 連絡先は山形県酒類卸0237(77)6781。「しずくプロジェクト」のホームページも開設している。
2012年11月05日月曜日
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