震災で大きな被害を受けた地域で、児童の一部に成長の異変が見られることが、日本成長学会副理事長の佐藤
3日に東京都内で開かれた同学会で報告された。
津波の被害を受けた宮城県沿岸部の小学校4校の児童計509人について、入学以来の体重と身長の変化を表す成長曲線を作成して震災の影響を調べた。
その結果、震災後の1年間で、体重がほとんど増えなかったり、減ったりする児童が多数いることがわかった。もともと肥満気味の児童では、逆に体重が大幅に増えるケースもあり、成長曲線に明らかな異変が見られる児童は、合わせて約2割にのぼった。身長に関しては、明らかな影響は見られなかった。
佐藤副理事長は「震災によるストレスの影響で食欲が落ちたり、逆に過食になったりしたと考えられる」と話している。