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震災がれき、堤防復旧に再生利用 選別・施工作業を公開
 | 海岸堤防復旧工事現場で盛り土に、津波堆積土やコンクリート片を混合する作業員ら |
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東日本大震災で被災した宮城県名取市沿岸の海岸堤防復旧工事で、東北地方整備局と県、名取市は、市内で出た震災がれきを、堤防の盛り土材などとして再生利用することにし、2日、同市閖上で選別と施工作業を公開した。がれき処理のコスト削減や最終処分場の延命、資材確保、工事車両削減に効果があるという。 市によると、名取市内の震災がれき発生量は推計約63万トン。うち県が市から委託を受けて同市閖上の2次仮置き場で処理しているのは約43万トン。 このうち砂や土が付着したがれきから出る津波堆積土砂3.9万トンと、損壊家屋の解体などから出るコンクリート片4.5万トンの計8.4万トンについて、再生資材として処理し安全性を確認した上で、堤防の盛り土の中に混ぜて利用する。 東北地方整備局は2014年3月完成を目指し、仙台市から山元町までの仙台湾南部海岸約30キロに、高さ海抜7.2メートルの海岸堤防を建設している。名取市分の閖上・北釜工区約4キロのうち約3.5キロについてがれきを再利用した工事を進める。 同様の取り組みは仙台市内の2工区(約8キロ)でも行われている。
2012年11月03日土曜日
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