よく見聞きするけど、実は意味がよくわからない――。そんなデジタル・IT(情報技術)用語をネット調査で聞いたところ、インターネットやスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)に関わる言葉が並んだ。
IT系サイトで用語解説コラムを担当するオフィスマイカの松田真理さんは「5年前に比べ、パソコンや家電など製品に関する用語を取り上げる回数が減った」と話す。
■スマホ系・英略語が上位
代わりに増えたのが通信やスマホの関連用語だ。携帯電話に詳しいライターの佐野正弘さんは「Wi―Fiや3Gなどはもともと通信業界の中だけで使われていた専門用語。それが最近、CMなどの宣伝文句に使われることが増え、一般の人の会話にも入り込んできた」と見ている。
デジタル・IT用語の多くはカタカナかアルファベット。早稲田大学の笹原宏之教授によると「パンやタバコなど、外来語をカタカナで取り入れるようになったのは室町時代以降」のこと。カタカナ語の歴史は古いものの「出てきたばかりの言葉は意味の見当がつきにくい。さらに最近は英語の頭文字だけの略語が増え、意味を把握しづらくなってきている」(笹原さん)という。
■「マルチメディア」は死語?
あまり使われなくなった言葉もある。例えばスマホを使ってどこでも動画を楽しめる環境は、以前なら「マルチメディア化が進んだユビキタス社会」といわれただろう。
1990年代の日経朝刊ではマルチメディアという単語を使った記事は10年間で7212件あった。これが2000年代になると1314件に減る。ユビキタスは「同時にあらゆる所に存在する」というラテン語で、家の中だけでなく町の至る所でコンピューターを利用できる社会を示した。現在はかなり実現しているが、一方でユビキタスという言葉はあまり聞かなくなった。
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調査の自由回答では読み方を間違えていたという声も多かった。「Wi―Fi(ワイファイ)をウィーフィーと読んでいた」人は複数いて、中には「Wi―FiをゲームソフトのWii Fitと同じ読み方でウィーフィットと言っていた」人も。並べてみると確かに似ている。「IT(アイティー)をイットと読んでいた」という昔話もあった。
新用語、続々お目見え
デジタル用語は日々、新しいものが登場している。ランキングに入らなかった言葉でも、スマホやタブレット端末を使ったモバイル生活では、次の3つもキーワードだ。
【LTE(エルティーイー)】 略語の元の言葉は「ロングタームエボリューション」(長期的な進化)。携帯電話の通信の仕様で、3Gよりも通信速度が速い。NTTドコモの「Xi(クロッシィ)」もLTEサービスのひとつ。
【テザリング】スマートフォンなどが持つデータ通信機能を利用して、複数の機器をインターネットに接続できるようにすること。
【ブルートゥース】パソコンやスマートフォンと周辺機器などをつなぐ無線通信規格。例えばスマートフォンとヘッドホンをつなぐ場合などに利用される。
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