SNOW WHITE T
ある嵐の夜、その女がこの修道院を尋ねてきた。
その日修道院にいたのはテレジアという修道女一人であった。
修道長を含め年配の修道女達は昨日から教皇府へ赴いて留守にしている。
テレジアは院内で一番若い22歳とはいえ、幼い頃からこの修道院で育ってきた。
留守を任される程度の信用はあり、また資質も十分であった。
「マルガレーテと申します。」
女はそう名乗ると、お邪魔してもよろしいでしょうかと尋ねてきた。
来客の予定は一切聞いてなかったが全身ずぶ濡れの者を追い返すわけにもいかない。
女を招き入れるとテレジアは着替えを取りに自室へと向かった。
女の歳はテレジアと同じくらいだろうか。まるで陶器のような白い肌に白く輝くブロンドの髪。
そして血のように赤い唇は紅でも塗っているのだろうか。
たぶんどこかの貴人なのだろう。
「静かですね。外は嵐ですけど。」
修道服に着替えた女がテレジアの淹れた紅茶を一口飲むとそうつぶやいた。
「今日は……私一人なのです。皆様教皇府へとお出かけになられて……」
テレジアは恐る恐ると答える。女の都会的な雰囲気は田舎の修道女を萎縮させてしまうようだ。
「まぁ……」
少しだけ驚いたという素振りを見せる。そして暖炉の炎を横目で見やると
「私のような……俗世の女が修道女様と……すいません、名前をお聞きしてもよろしい?」
暖炉の明かりに照らされた貴婦人の姿はゾッとするほど美しく妖しかった。
「テ……テレジア……といいます。」
院外の人間とめったに話しをしたことがないせいだろうか。やけに胸が高鳴る。
おどおどしているテレジアに擦り寄るように女が寄ってくる。
女が濡れた瞳でテレジアの怯えた瞳を見つめる。
テレジアの中で何かが、この瞳を見てはいけないと警告する。
必死で目を逸らすが、視線はすぐに女に引き寄せられてしまう。
まるで身体が心の警告を振り切って女に助けを求めるように。
「大丈夫。つらかったでしょう?もう……大丈夫だから。」
何を言っているのか。
しかし、女が耳元で呟く度に背筋が痺れる。心臓は張り裂けそうなくらい高鳴る。
「な……なにをっ……ううぅっ!」
女は何もしていない。ただテレジアを見つめているだけ。
ただそれだけで身体中が熱い。足が小刻みに震え、まるで力が入らない。
「石の壁に囲まれて、ずっとずっとつらかったでしょう?もういいのよ。私が全部はずしてあげる。」
女がゆっくりと……指をテレジアの口元へと近づける。
「ダ……駄目ですっ!駄目ですっ!」
女の指が僅かに近寄るごとに心の底の何かが狂った獣ように抵抗する。
その指を近づけてはいけない。逃げなければ。逃げなければ。と。
しかしそんな葛藤とは裏腹にテレジアの身体は女の指を求めていた。
まるで乾ききった喉が水を求めるように。
心の中の抵抗が無ければ、いますぐにでもその女の指にしゃぶりついてしまうかのように。
追い詰められるテレジアを見つめながら女が楽しそうに微笑む。
さっきまでの慈しむような囁きに、すこしづつ淫らな呪文を混ぜてきた。
「ほらほらぁ……もう少しよう……つかまえちゃうよぅ……つかまっちゃうとどうなるのかなぁ?」
ガクガクと全身を震わせてるテレジア。
女は逃げる事などできないのを知っていながら、唇にかざした指をクルクルと回す。
「はぁっはぁっ!ダメです!お許しくださいっ!どうかっ!どうかっ!」
テレジア自身何を懇願しているのかわからない。
もう頭の中はドロドロで、ただ目の前で淫らに動く指の動きに翻弄されるだけであった。
ビクビクと全身を駆け巡る痺れが股間の方からだと意識し始めたその時
グジュリ……
「つかまえた。」
女の中指が根元までテレジアの口の中に挿入されていた。
「んんんんんっ!!!!んんっんんんんんんっっっ!!!!!!」
頭の中で火花が散り全身が激しく痙攣する。
ぐちゃぐちゃに濡れた下着の中で情けない水音がする。
「あらあら。おもらしちゃったのぉ?いけない女の子……おしおきしなきゃ。」
絶頂の衝撃で失神しかけてるテレジアの耳元で呟くと、口腔に入れた指をめちゃくちゃに掻き回し始めた。
「んんっ!うううっっ!んんんんあぁんんっ!!!」
腰が狂ったように弾ける。失禁によって緩んだ尿道をさらに広げるかのような痙攣がテレジアを襲う。
哀れな修道女は女の指の動き一つで踊り狂う壊れた人形となってしまった。
初めての絶頂により弛緩しきった体に更なる変化が訪れた。
「ひぃぅ!いやぁっ!いやぁああああっ!」
テレジアの腹部で何かかが蠢いている。それはゆっくりと腸の出口へと向かっている。
弛緩しきってパックリと開いた肛門を目指して。
「我慢しなくていいのよ。そこは不浄な物を身体の外に出す穴でしょ?」
ドロドロと動き回る何かが腸の中を移動する。
だが未だに口腔を犯された絶頂の余韻は身体の隅々で反響を繰り返していた。
「いやぁ!!……ト……トイレにぃ……うあぁああっ!!」
大腿を震わせて迫り来る排泄に必死に耐えるテレジア。
だが女はその大きな尻を鷲掴みにすると、弱々しく痙攣する肛門に美しい指で激しい挿入を繰り返した。
「んあぁああぁっ!!やめへぇっ!!でちゃうぅっ!でちゃううぅぅ!ひあぁああっ!!」
すでに連続的な絶頂で熱くなっていた体は尻への陵辱ですら快感として受け入れてしまう。
その波はテレジアの羞恥心すら飲み込み押し流した。
「んあああああああああっ!!」
腸液をまとい、哀れな修道女の尊厳をズタズタに引き裂きそれは肛門から這い出した。
しかしそれは何の悪夢か……一匹の『蛇』であった。
でっぷりと太った……肉色の手足のない醜悪な動物。テレジアの分泌物でテラテラと光るそれは
ノロノロと這い回ると床の下へと消えていった。
「ふふ。あれは貴方が今まで押さえつけてきた欲望の欠片よ。」
排泄による絶頂で瞳も虚ろなテレジアの額の汗をペロリと舐め……女は呟く
「まだまだいっぱいでるよね?」
女が微笑む。
グジュリ……グジュリ……
楽園の罪の木の木陰で
「小さい頃、机の端に股を擦りつけたの気持ちよかったよねぇ?なんでやめちゃったの?」
媚薬入りの林檎を
「お風呂で水滴に弾かれた乳首が苦しそうに喘いでいたのに……なんで遊んであげなかったの?」
罪を知らぬ少女にたらふく食わせた
「まだまだいっぱい出さなきゃ……ね?」
蛇のように呟く。
夜が明けてもテレジアの洗礼は続き、淫らに開ききった肉の穴から無数の蛇を吐き出し続けた。
そして……次の夜がきた。
つづく
ギャラリートップへ。