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関電の大飯原発断層調査に疑問残る
11月1日 5時11分

関電の大飯原発断層調査に疑問残る
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国内で唯一運転中の、福井県の大飯原子力発電所で断層の再調査を行っている関西電力は、「現時点では活断層とはみられない」とする中間報告を、31日、国に提出しました。
再調査では、断層を想定通りに確認できておらず、関西電力の過去の調査に疑問が残る結果になっていて、2日、現地調査を行う国の原子力規制委員会の対応が注目されます。

大飯原発には、2号機と3号機の間の地下に長さおよそ900メートルの「F-6破砕帯」と呼ばれる断層があり、関西電力は、活断層かどうかを調べる再調査の中間報告を、31日、規制委員会に提出しました。
この中で関西電力は、地面を掘るトレンチ調査やボーリング調査で「F-6破砕帯」を確認し、断面を分析した結果、原発の活断層の定義となっている12万年前から13万年前以降に活動した痕跡が見つからないことから、「現時点では活断層とはみられない」としています。
しかし、ボーリング調査などで「F-6破砕帯」を発見したのは4か所にとどまり想定通りに確認できておらず、関西電力の過去の調査に疑問が残る結果になっています。
関西電力は、「証拠が足りているとは思ってないので、分析などで補強したい」と説明しています。
国の耐震設計の指針では、活断層の真上に原発の重要な設備を設置することを認めておらず、規制委員会は、結果によっては停止を求める考えを示していて、2日に行う現地調査が注目されます。

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