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振り込め詐欺被害の高齢者 判断力に不安10月29日 12時12分
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振り込め詐欺などの被害に遭った300人余りの高齢者から警視庁が聞き取り調査を行った結果、物事を一方的に話したり時系列で説明できなかったりするなど30%の人が判断力や記憶力に不安があると指摘されたことが分かりました。
この調査は、警視庁がことし5月から3か月間実施したもので、振り込め詐欺などの被害に遭った東京都内の65歳以上の高齢者318人に警察官が直接、聞き取りを行いました。
その結果、「判断力や記憶力に不安があり、再び、詐欺の被害に遭う可能性がある」と指摘された人が全体の30%を占めました。
理由として挙げた特徴は「一方的に自分のペースで話す」が39%、「時系列で説明できない」が26%、「相手に迎合する」と「思い込みが激しい」が25%などとなっています。
また、こうした傾向の人は年齢と共に増加し、80代では40%以上を占めていました。
さらに詐欺の被害に遭うと思っていなかった人が92%に上りました。
警察庁によりますと、ことしに入ってから先月末までの全国の振り込め詐欺の被害額は、102億円に上り去年の同じ時期より9億円余り増えていて深刻な状況が続いています。
詐欺被害者の心理に詳しい立正大学心理学部の西田公昭教授は「家族に高齢者がいる人は振り込め詐欺の被害に遭うかもしれないという強い危機感を持って週に1度は連絡を取るなど、被害を防ぐ取り組みが大切だ」と話しています。
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